太田務

太田務（おおた つとむ）は、1962年6月19日生まれの日本の合唱指揮者です。広島県広島市出身で、現在は兵庫県に在住しています。

人物

崇徳高等学校を経て関西学院大学理学部を卒業。高校時代から男声合唱に親しみ、大学では名門の関西学院グリークラブに所属し、北村協一に師事しました。学生指揮者も務めたことから、合唱指揮者としての道を志し、2度にわたるアメリカ留学で専門的な知識と技術を磨きました。

1993年には、ニュージャージー州のウェストミンスター・クワイヤー・カレッジにて合唱指揮の修士課程を優秀な成績で修了。同時に、全米名誉音楽家などのメンバーに選ばれています。さらに2002年には、イリノイ州のイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校にて合唱指揮と合唱音楽史の博士課程を修了。在学中の1997年には、アメリカ合唱指揮者協会主催の全国集会における指揮者コンクールのファイナリストに選出されるなど、その実力は高く評価されています。

太田のレパートリーは、グレゴリオ聖歌から現代音楽までと非常に幅広く、特にルネサンスの多声音楽、ロマン派のパートソング、そして現代音楽一般の研究と演奏に強い関心を持っています。その深い音楽的知識と繊細な指揮技術は、多くの合唱団から信頼を得ています。

帰国後は、主に東京、大阪、神戸を中心に合唱指揮者、指導者として活躍しています。日本合唱指揮者協会の会員であり、神戸市混声合唱団の副指揮者も務めています。また、大学やアマチュア合唱団の指揮・指導にも積極的に携わっています。アメリカ時代から、また日本でも、傘下の合唱団からは「Dr.Tom」の愛称で親しまれており、その人柄も多くの人に慕われています。

太田務は、卓越した音楽性と指導力で、日本の合唱界に大きく貢献している人物と言えるでしょう。

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