太田吾一

太田吾一（おおた ごいち）は、1885年（明治18年）7月に生まれ、没年は不詳の人物です。彼は台湾総督府の官僚として、また弁護士としても活動しました。

生い立ちと初期のキャリア

太田吾一は静岡県出身で、旧制浜松中学、第六高等学校を経て、1910年（明治43年）に東京帝国大学法科大学法律科を卒業しました。卒業後、文部属としてキャリアをスタートさせました。1913年（大正2年）には高等文官試験に合格し、静岡県小笠郡長、同周智郡長を歴任し、地方行政の経験を積みました。

台湾総督府での活躍

その後、太田は台湾総督府に転じ、その行政キャリアの中心を台湾で築きました。台北州内務部教育課長、新竹州警務部長を経て、台北市尹に就任しました。その後、高雄州知事、台中州知事と、重要な役職を歴任し、台湾の行政運営に深く関わりました。

退官後の活動

1933年（昭和8年）に台湾総督府を退官した後、太田は弁護士を開業しましたが、後に弁護士業を辞め、大日本聯合婦人会総務部長、満洲製糖株式会社参事といった役職を務めました。これらの活動は、彼の多岐にわたる能力と社会貢献への意欲を示しています。

まとめ

太田吾一は、台湾総督府において重要な役割を果たした官僚であり、同時に弁護士としての側面も持ち合わせていました。彼の経歴は、地方行政から台湾行政の中枢、さらには企業経営へと、多岐にわたる分野での活躍を示しています。特に台湾での行政官としての活動は、当時の台湾の政治・社会に大きな影響を与えたと考えられます。

参考文献

* 帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第14版』帝国秘密探偵社、1943年。

もう一度検索