奥津川

奥津川（おくつがわ）は、岡山県津山市に所在する大字の一つです。この地域には、郵便番号として708-1201が割り当てられています。奥津川という地名は、地域を流れる河川である津川川に由来しており、地域の地理や歴史と深く結びついています。

地理

奥津川は、津川川の南側に位置しています。その西方には、かつて津川原と呼ばれた三浦地区が隣接しており、津川川を隔てて北方には加茂町下津川が広がっています。これらの地名、すなわち奥津川、加茂町下津川、そして三浦（旧称：津川原）は、いずれも津川川にその名を由来する地域であり、河川との密接な関係性を示しています。これらの地域は、平成の大合併が行われる以前は、津山市、加茂町、勝北町という異なる自治体に属していましたが、現在ではすべて津山市の管轄下にあります。

地理的に関連する地名として、鏡野町にある大字奥津川西がありますが、これは吉井川の上流部の旧称である奥津川に由来する地名であり、津山市の奥津川とは直接的な地理的・歴史的な関係はありません。

河川

地域内を流れる主要な河川は、地名の起源ともなった津川川です。

歴史

奥津川の歴史は、明治時代初期の行政区画の再編から始まります。1872年には、広戸村市場東分、市場西分、奥津川分、大岩分、草屋分といった複数の小規模な区分が合併し、広戸村が成立しました。しかし、この広戸村は比較的短期間で再分割され、1881年には広戸市場村、広戸大岩村、広戸大吉村、そして広戸奥津川村が新たに誕生しました。

1889年6月1日に町村制が施行されると、当時の勝北郡に属していた広戸奥津川村は、同郡の広戸市場村、広戸大岩村、広戸大吉村と合併して再び広戸村の一部となります。この合併により、旧広戸奥津川村は広戸村内の大字広戸奥津川として位置づけられました。

その後の郡の再編により、1900年4月1日には勝北郡が勝南郡と合併し、勝田郡が発足します。広戸村もこれに伴い勝田郡の所属となりました。昭和の大合併の波の中で、1955年1月1日、広戸村は勝田郡に属していた勝加茂村、新野村と合併し、新たな自治体である勝北町が誕生しました。この合併を機に、旧広戸村域の各大字名から「広戸」の冠称が削除され、大字広戸奥津川はシンプルに奥津川と呼ばれるようになりました。

そして、平成の大合併における広域的な行政再編の一環として、2005年2月28日、勝北町は苫田郡の加茂町、阿波村、そして久米郡の久米町と共に、津山市に編入されました。これにより、奥津川は現在に至るまで津山市の大字として存在しています。

社会

2021年（令和3年）1月1日時点での奥津川地区における世帯数および人口に関する統計データが存在します。また、この地域に居住する児童・生徒が通学する市立小・中学校については、それぞれの学区が定められています（具体的な数値や学校名は情報にありません）。

交通

地域を通る主要な道路としては、岡山県道450号三浦勝北線が挙げられます。

施設

奥津川地区内には、施設として奥津川ラビンの里が所在します。

参考文献

本記事の作成にあたっては、『新旧対照市町村一覧』第2冊や『角川日本地名大辞典33 岡山県』といった文献が参照されました。

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