奥田朋子

奥田朋子: 日本女子プロボクサーの軌跡

奥田朋子（おくだ ともこ）は、1983年に岐阜県各務原市で生まれた女子プロボクサーです。彼女は鶯谷高等学校を卒業後、立命館大学文学部に進学。その後、高校の保健体育教諭としての道を歩みました。しかし、プロボクシングの世界に飛び込むきっかけは、意外な形で訪れました。怪我のため入院した際、井岡一翔の世界タイトルマッチを観戦し、その情熱に触発されて30歳でボクシングを始めることになったのです。

奥田選手は2015年4月、ミツキボクシングジムに所属し、プロデビューを果たしました。最初の試合では、当時の日本・東洋太平洋女子フェザー級王者の藤原芽子にKO負けを喫しましたが、続く試合で初勝利を収めると、その後4連勝を達成。2018年には後楽園ホールでの試合で日本女子バンタム級王座挑戦者決定戦に挑むも、判定で敗れました。しかし、彼女は諦めることなく挑戦を続けます。

2019年9月には、元極真空手世界王者の谷山佳菜子とのOPBF東洋太平洋女子バンタム級王座決定戦に出場しましたが、引き分けとなり王座獲得は持ち越しとなりました。それでも2020年1月、再戦で勝利を収め、2冠を獲得。さらに12月には、WBO女子世界スーパーフライ級王座に挑戦し、試合を勝利。世界王者の座を手に入れた瞬間でした。

しかし、2021年6月の初防衛戦では再び吉田実代に判定で敗れ、王座を失います。2022年にはジムを移籍し、海外での試合にも挑戦。しかし、期待された初の海外戦では元WBC女子バンタム級王者スージー・ラマダンに判定負け。

2023年には、東洋太平洋女子フライ級王者チャオズ箕輪とのノンタイトルでの対戦も迎えましたが、判定で再び敗北しました。しかし、同年12月には3年ぶりに勝利を飾り、チッタマート・ポンムターをTKOで下すという快挙を成し遂げます。

奥田選手は2024年に高校の教員職を退職し、同年6月には再びチャオズ箕輪とのタイトル戦に臨みました。しかし、再戦でもTKO負けを喫し、王座獲得には至りませんでした。これまでの戦績は、16戦8勝（2KO）、6敗、2分と、波瀾万丈なキャリアを築いています。

彼女が獲得したタイトルには、第2代日本女子バンタム級王座、第7代OPBF東洋太平洋女子バンタム級王座、そして第6代WBO女子世界スーパーフライ級王座があります。これらの成果は、奥田朋子が日本女子プロボクシングの中でどれほど存在感を示しているかを物語っています。今後も彼女の活躍から目が離せません。

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