妙福寺 (練馬区)

妙福寺（みょうふくじ）

概要

妙福寺は、東京の練馬区南大泉5丁目に所在する日蓮宗の寺院です。旧本山は大本山法華経寺で、達師法縁に連なる寺院です。静かな環境に佇み、寺院としての歴史と文化が色濃く残っています。

歴史

この寺は、嘉祥3年（850年）に慈覚大師円仁によって創建されました。当初、寺の名前は「慈覚山大覚寺」と称していました。その後、弘安5年（1282年）には、下総国（現在の千葉県）の法華経寺から日高が訪れ、日蓮宗の教えを地元の農民に説法しました。これにより、当地に「要法下種山（ようぼうげしゅざん）妙福田寺」が設立され、日蓮宗の庵として発展していきました。

元亨2年（1322年）、大覚寺の住職である日延が法華経寺の日祐から教えを受けた後、大覚寺と妙福田寺が合併し、現在の「妙福寺」となりました。法種山（ほっしゅざん）の名義を持っていた寺院は、法華経寺の住職が当寺の住職を兼任することによって「西の中山」と呼ばれるようになり、山号も西中山に改称されました。以降、妙福寺は、この地域における日蓮宗の象徴的な寺院として知られるようになります。

江戸時代になると、徳川将軍家から祈願所とされ、21石5斗の朱印地を恵まれ、格式の高い寺院としての地位が確立されました。

主な施設

妙福寺には多くの重要な施設があります。

• - 仁王門
• - 祖師堂
• - 本堂
• - 客殿
• - 鐘楼
• - 三十番神宮
• - 鬼子母神堂
• - 本應院（檀信徒会館、葬儀施設あり）
• - 墓地

いずれの施設も独特の雰囲気があり、訪れる人々に安らぎを提供します。

文化財

妙福寺は多くの文化財を有します。以下は練馬区指定や登録の文化財です。

• - 妙福寺文書（1992年指定）
• - 妙福寺の梵鐘（1997年指定）
• - 妙福寺の駕籠（2012年登録）
• - 福徳元年の月待板碑（2008年登録）

これらの文化財は、その歴史的な価値から重要視されています。また、日蓮宗の本末は昭和16年に解体されたため、現在では旧本山や旧末寺と呼ばれています。

旧末寺のリスト

• - 法光山善行院 (練馬区大泉学園町)
• - 新井山大乗院 (練馬区西大泉)
• - 井口山慈宏寺 (杉並区宮前)
• - 法耀山本立寺 (練馬区関町北)
• - 佛種山蓮乗寺 (武蔵野市吉祥寺本町)
• - 保谷山福泉寺 (西東京市下保谷)

近隣施設

妙福寺の隣接地には、妙福寺保育園があり、1960年に開園したこの保育園は寺院が母体となっています。また、地域にはタウンテニス大泉学園や東京陶芸倶楽部、大泉クラフトハウス、ギャラリーも点在しており、文化的な活動が盛んです。

アクセス

西武池袋線の大泉学園駅から北口を出て徒歩約12分の場所にあります。駅からはコミュニティバスの「みどりバス」を利用することもでき、妙福寺前で下車すればすぐにアクセス可能です。拝観は無料で、日中のみ受付が行われています。また、檀信徒専用の駐車場も備えられています。

妙福寺は、その深い歴史と美しい文化財、そして穏やかな雰囲気で多くの人々に愛されています。訪れることで、心の平穏を得ることができる素晴らしい場所です。

もう一度検索