姜勲

姜勲（カン・フン、강훈）は、1957年12月9日に全羅北道裡里市で生まれた韓国の囲碁棋士です。1974年にプロ棋士としての第一歩を踏み出し、1996年には九段へと昇段しました。韓国棋院に所属し、その棋力と実績で、1980年代の韓国囲碁界を代表する棋士の一人として名を馳せました。

プロ入りと初期の活躍

1974年に初段となった姜勲は、その才能を早くから開花させました。1978年から1984年まで、名人戦リーグに7期連続で出場し、その実力を示しました。1979年には、囲碁文化賞新鋭棋士賞を受賞し、若手棋士としての注目を集めました。

覇王戦での挑戦

1980年と1981年には、覇王戦で当時最強と謳われた曺薫鉉（チョ・フンヒョン）に連続で挑戦しました。しかし、1980年は0-3、1981年は1-3と、いずれも敗れ、タイトル獲得には至りませんでした。それでも、その挑戦は姜勲の実力を示すものであり、韓国囲碁界における存在感を確固たるものにしました。

バッカス杯優勝とその後

1986年、姜勲はバッカス杯戦決勝で金寅（キム・イン）を3-1で破り、悲願の初タイトルを獲得しました。この勝利は、長年の努力が実を結んだ瞬間でした。その後も、国棋戦などで挑戦者として度々登場しましたが、再び曺薫鉉の壁に阻まれ、タイトル獲得には至りませんでした。

世界棋戦への挑戦

1989年、1990年、1996年には、東洋証券杯世界選手権戦に出場し、世界の強豪と鎬を削りました。これらの経験は、姜勲の棋士としての幅を広げる上で重要な役割を果たしました。

その他の棋歴

姜勲は、1985年の新王戦で準優勝、1987年の国棋戦で挑戦者となるなど、数々のタイトル戦で活躍しました。2003年には石種杯プロシニア棋戦で準優勝を果たし、ベテランとなってもその実力は衰えていないことを証明しました。また、ロッテ杯中韓囲碁対抗戦にも出場し、1995年は0-2、1996年は1-1の成績を残しました。

指導者としての活動

2009年には、韓国囲碁リーグの首爾真露（ソウルジンロ）チームの監督を務め、選手育成にも力を注ぎました。

まとめ

姜勲は、1980年代に挑戦五強と称された実力者であり、バッカス杯での優勝経験を持つ韓国囲碁界の重鎮です。数々のタイトル戦で挑戦者となるも、頂点には届かなかったものの、その功績は韓国囲碁史に深く刻まれています。その卓越した棋力と、長年にわたる活躍は、多くの囲碁ファンに感動と興奮を与え続けています。

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