宅見雅幸

宅見 雅幸（たくみ まさゆき）

1980年6月18日に北海道に生まれ、2008年3月27日に27歳の若さでこの世を去ったプロバスケットボール選手。ポジションはシューティングガードで、かつてJBLスーパーリーグの新潟アルビレックスBBに所属していた。背番号は7、身長187cm、体重75kg。

経歴

宅見雅幸は、駒澤大学附属苫小牧高等学校でバスケットボールに打ち込み、卒業後は大東文化大学に進学した。大学でのプレーを経て、実業団の葵企業に入社。アマチュアの舞台でキャリアを積んだ後、2004年にはJBLスーパーリーグに参戦していた新潟アルビレックスのサテライトチーム、新潟アルビレックスA2に移籍した。

プロでの活躍と特徴

A2で経験を積んだ宅見は、2004年6月30日、チームメイトの勝又英樹、小菅直人、橋本伸広とともに、トップチームである新潟アルビレックスBB（当時はA1）への昇格を果たした。これは、サテライトチームからトップチームへ選手が昇格するという、当時としては初めての事例であり、大きな注目を集めた。プロの舞台では、主にシューティングガードとしてプレー。特に、その美しいフォームから放たれる正確なスリーポイントシュートを得意とし、そのシュート力は、後にチームメイトとなる小菅直人をして凌駕すると評されるほどだった。新潟アルビレックスBBには2005年まで所属した。

病との闘い、そして早すぎる死

アルビレックスBBを退団後、宅見は体調を崩し、療養に専念する生活を送ることとなった。しかし、バスケットボールへの情熱を失うことはなく、懸命な静養の結果、2007年には回復の兆しを見せ、bjリーグへの参戦を控えていたレラカムイ北海道のトライアウトを受験するまでに至った。また、大学の同期であり、自身もプロバスケットボール選手として活躍していた岩佐潤のブログによれば、病に倒れる直前には、同じくbjリーグの埼玉ブロンコスへの移籍も内定していたという。再びプロのコートに立つ日も近いと思われた矢先、無情にも病は宅見の命を奪った。2008年3月27日、白血病のため、志半ばでこの世を去った。享年27歳というあまりにも早すぎる旅立ちだった。

追悼

宅見の突然の訃報は、多くの関係者やファンに衝撃を与えた。彼の死後間もない2008年4月5日と6日、阿賀野ささかみ体育館で行われた新潟アルビレックスBB対埼玉ブロンコス戦の会場では、アルビレックスのブースター有志による追悼スペースが設けられた。そこには、選手時代の写真や、背番号7のレプリカユニフォームが丁寧に飾られ、『Live forever』（永遠に生きる）というメッセージが添えられていた。試合前の選手紹介の際、同期であった小菅直人がこの追悼スペースに飾られたユニフォームにそっと触れる一幕があり、会場に詰めかけた多くのファンの感動を呼んだ。また、大学の後輩であり、パナソニックトライアンズに所属していた西塔佳郎は、特に宅見を深く慕っており、自身のブログでも彼の訃報に際して、追悼の言葉を綴っている。短い選手生活ではあったが、その美しいシュートフォームと人柄は、関係者やファンの記憶に深く刻まれている。

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