宇宙研究リモートセンシング機構

宇宙研究リモートセンシング機構（SPARRSO）

宇宙研究リモートセンシング機構（Space Research and Remote Sensing Organization, SPARRSO）は、バングラデシュの国立宇宙機関です。1980年に設立され、宇宙科学、リモートセンシング、国内の地理情報システムの平和利用を主な目的としています。SPARRSOは、国際的な協力関係を重視しており、様々な国との連携を通じて宇宙研究を進めています。

SPARRSOの活動

SPARRSOは、様々な活動を通じて、バングラデシュにおける宇宙技術の発展と社会課題の解決に貢献しています。

1. リモートセンシングデータの活用

SPARRSOは、欧州宇宙機関（ESA）のERS-1やカナダのレーダーサットなど、様々な衛星から得られるレーダー観測データを活用し、洪水監視調査研究を実施しています。これらのデータ分析を通じて、バングラデシュ国内における洪水被害の予測や対策に役立てています。

2. 気象衛星データの受信

SPARRSOは、アメリカのNOAA、日本のMTSAT、インドのINSATなど、各国の気象衛星データを受信する施設を保有しています。また、中国からは風雲気象衛星データ受信設備の提供を受けており、これらのデータを気象予報や気候変動研究に活用しています。

3. 低コスト小型簡易可搬型PCベース画像受信局システム（RAPIDS）の開発

ESAの資金提供とオランダとの協力のもと、SPARRSOはERS-2のレーダー観測データを利用するための低コスト小型簡易可搬型PCベース画像受信局システム、RAPIDSを開発し、運用しています。このシステムにより、より手軽に衛星データを利用できるようになり、研究や災害対策におけるデータ活用の幅を広げています。

4. バングラデシュ初の人工衛星計画

2009年4月、当時のシェイク・ハシナ首相は、2013年までにバングラデシュ初の人工衛星を保有する計画を発表しました。また、同年9月には、2011年までに他国の協力を得て通信衛星を打ち上げる予定であることが政府から公式に発表されました。これにより、バングラデシュは宇宙技術における自主性を高めるための大きな一歩を踏み出しました。

国際協力

SPARRSOは、その活動において、他国との協力関係を重視しています。特に、欧州宇宙機関（ESA）や各国の宇宙機関との連携を通じて、最新の技術や知識を取り入れ、研究開発を推進しています。また、開発途上国に対して技術支援を行うなど、国際社会への貢献も行っています。

今後の展望

SPARRSOは、今後もバングラデシュにおける宇宙技術の発展と社会課題の解決に向けて、様々な活動を積極的に展開していくことが期待されます。特に、人工衛星の打ち上げや、リモートセンシングデータのさらなる活用、そして国際協力の深化を通じて、バングラデシュの持続可能な発展に貢献していくことが期待されます。

参考文献

* SPARRSO公式サイト（リンクは存在しません）

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