宇宙科学小説シリーズ

宇宙科学小説シリーズ

宇宙科学小説シリーズ（うちゅうかがくしょうせつシリーズ）は、東京元々社によって発行され、主にSF小説に特化した叢書です。このシリーズは、未刊の作品を中心に取り扱っており、特に宇宙に関連するテーマを扱った短編小説が含まれています。シリーズの発行は東京元々社が行っているものの、販売は東京ライフ社が担当しています。また、シリーズの判型は19cm×13cmとなっています。

宇宙科学小説シリーズは、元々社が刊行していた最新科学小説全集から、未発表だった6点をまとめたものでした。しかし、実際には『宇宙恐怖物語』と『時間と空間との冒険』の2冊のみが出版され、期待された他の作品は未刊のままとなっています。これは、当時のSF小説のトピックやテーマにおいて、需要が限られていたことを示唆しているかもしれません。

刊行リスト

1. 『宇宙恐怖物語』
- 発行日：1957年10月
- 編者：コンクリン
- 翻訳者：下島連
- 収録作品：
- 「空間の決闘」 (フレデリック・ブラウン)
- 「フライ」 (アイザック・アシモフ)
- 「顕微鏡的巨人」 (ポール・エルンスト)
- 「外来者」 (フィリップ・K・ディック)
- 「彼等」 (ロバート・ハインライン)
- 「プロット」 (マーガレット・クレアー)
- 「悪夢の兄弟」 (アラン・ナース)
- 「冥王星へのパイプ・ライン」 (マレー・ラインスター)
- 「ひる」 (ロバート・シェクレイ)
- 「もう一つの就任式」 (アンソニー・バウチャー)
- 「失われた記憶」 (ピーター・フィリップス)
- 「記念碑」 (セオドール・スタージャン)

2. 『時間と空間との冒険』
- 発行日：1957年12月
- 編者：マッコーマス
- 翻訳者：佐藤俊彦
- 収録作品：
- 「回転する道路」 (ロバート・A・ハインライン)
- 「ピラミッドの内部で」 (R・デゥウィット・ミラー)
- 「鎖」 (クリーヴ・カートミル)
- 「重い遊星」 (リー・グレゴア)
- 「夜が来る」 (アイザック・アシモフ)
- 「イヴのいないアダム」 (アルフレッド・ベスター)
- 「自惚れロボット」 (ルイス・パジェット)

このように、宇宙科学小説シリーズは多くの著名な作家の作品を収めており、未来的なテーマや人間存在の哲学的問いを探求しています。特に、短い物語の中に緻密なアイデアと現実の科学への興味が融合しており、SFファンからの支持を受けています。

未刊作品

ただし、このシリーズには他にも数多くの作品が未刊のままとなっており、今後の出版が期待されるものもあります。例えば、『宇宙製造者』や『混沌と戦う人々』、『虚無Aの世界』、『天界の王』などは、今後のリリースが待たれる作品です。これらの作品がいつか世に出ることで、宇宙科学小説シリーズはさらなる充実を見せることでしょう。

まとめ

総合して、宇宙科学小説シリーズは、SF文学の重要な役割を果たす一冊であり、科学的探求や哲学的なテーマにも挑戦する作品が詰まっています。このシリーズは、宇宙をテーマにした物語で多くの読者の興味を引き続けているのです。

もう一度検索