宇野自動車

宇野自動車株式会社（宇野バス）

宇野自動車株式会社は、岡山県東部を中心に運行する一般路線バスの専業企業です。通称「宇野バス」として親しまれ、主に岡山市東区や赤磐市周辺で幅広い路線網を展開しています。近年では特に運賃の安さが注目を集めており、「日本最低運賃」を目指す取り組みがなされています。

会社概要

岡山市東区や赤磐市を中心に、備前市、瀬戸内市、美作市などにも路線を広げています。創業以来、宇野自動車は路線バス事業に専念し、貸切バスや高速バス運行は行なっていません。社名の由来は創業家である宇野家にあり、現在も同族経営がされています。社紋は「うの」の文字をデザインしたものです。

料金には対キロ区間制運賃が採用されており、1994年からの基準賃率は23円20銭で、民間事業者中最も安い料金を誇っています。運行の効率化を図るため、回送を減少させる努力を行い、無借金経営を実現しています。ただし、収支が見込めないエリアからは撤退しており、運行エリアは岡山市及び隣接市町にほぼ限定されています。

岡山市内の競合区間では1998年に運賃の値下げを申請し、公共交通としては珍しい取り組みを行っています。岡山市の中心部には天満屋バスステーションがありますが、宇野自動車は独自の「表町バスセンター」を設け、ここを主要な発着点としています。

ICカードのHarecaも利用可能ですが、スルッとKANSAI協議会には加盟しておらず、全国相互利用サービスには未対応です。2023年10月1日には、鹿児島市交通局が運賃を230円に統一したことで、宇野自動車の運賃が名実ともに日本一安いことが確定しました。

車両

車両は三菱ふそうと日野を中心に使用しています。前後の屋根上に橙色のマーカーランプが取り付けられ、乗務員名も後部にマグネットで表示されています。ツーステップ車は内装にハイバックシートが採用されており、特に2000年代には低床化の対応が求められました。その結果、2012年には交通バリアフリー法に準じたワンステップバスを導入。続いて2013年には日野車も導入され、全車両がワンステップ化されています。

沿革と歴史

宇野自動車は1918年に創業し、岡山県では初のバス事業者としてスタートしました。設立からの歴史の中で、多くの路線を展開し続け、時代の流れに合わせた様々な取り組みを行ってきました。特に1990年代以降、運賃の見直しや新サービスの導入が行われ、地域住民からの支持を受け続けています。

主要ターミナルと路線

運行路線は、岡山市及び周辺エリアを網羅する形で設定されています。表町バスセンターや岡山駅は主要なターミナルとして機能しており、様々な路線が交差する重要な地点です。路線の中には、赤磐循環バスや観光バスも存在し、地域を訪れる観光客にもアクセスを提供しています。

系列会社

宇野不動産が関連会社として表町周辺の駐車場管理を行なっています。

宇野自動車は地域に根ざしたサービスを提供し続けており、今後の発展が期待されています。

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