守山宿

守山宿は、江戸時代に中山道67番目の宿場として、近江国野洲郡（現在の滋賀県守山市）に位置していました。寛永19年（1642年）に宿場として正式に定められ、比叡山延暦寺の東の関門として東門院が創建されたことが地名の由来となっています。

歴史と概要

守山宿は、京から東へ向かう旅人にとって最初の宿泊地として栄え、「京立ち守山泊まり」という言葉が生まれるほどでした。後に、吉身や今宿が加宿として加わり、さらに発展を遂げました。天保14年（1843年）の記録によれば、宿場内には415軒の家があり、本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠30軒が軒を連ね、人口は約1,700人でした。

アクセス

最寄りの駅はJR東海道本線（琵琶湖線）の守山駅で、宿場町へは徒歩でアクセス可能です。

史跡・見どころ

守山宿には、歴史的な史跡や文化財が数多く残っています。

石造道標：「右 中山道 并 美濃路　左 錦織寺 四十五丁 こ乃者満ミち」と刻まれた道標は、守山市の指定文化財となっています。
宇野本家：宇野宗佑の生家であり、現在は「うの家」として、旧守山宿の活性化拠点として活用されています。
井戸跡：当時の生活を偲ばせる井戸の跡が残っています。
土橋：歌川広重がこの場所から宿場の風景を描いたとされています。
甲屋跡：謡曲「望月」の舞台となった場所です。
天満宮：地域の人々に信仰されてきた神社です。
東門院：比叡山を守るために創建された寺院です。
源内塚：平賀源内の事績を伝える塚です。
本像寺：木内石亭の墓があります。
勝部神社：「勝部の火祭り」で知られる古社で、本殿は国の重要文化財に指定されています。
最明寺：北条時頼が寄進した石造五重塔は、国の重要文化財です。
馬路石邊神社：歴史ある式内社です。
安楽寺：黄壁宗の寺院で、本尊の秘仏木造千手観音菩薩立像は国の重要文化財です。

草津宿までの史跡

守山宿から草津宿へ向かう道中にも、見どころがあります。

今宿一里塚：日本橋から128番目の一里塚で、滋賀県内に現存する唯一の一里塚として、滋賀県の指定史跡となっています。
* 伊砂砂神社：本殿は国の重要文化財に指定されています。

隣の宿

中山道に沿って、武佐宿、守山宿、草津宿が隣接していました。

守山宿は、歴史と文化が息づく宿場町として、多くの観光客を魅了しています。当時の面影を残す史跡を巡りながら、歴史のロマンを感じてみてください。

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