安志藩

安志藩の歴史と概要

安志藩（あんじはん）は、播磨国宍粟郡周辺を領地とする譜代大名の藩です。この藩は、藩庁が設置された安志（現・兵庫県姫路市安富町安志）を中心に形成されました。藩は小笠原家により支配され、特にその家系の歴史には興味深い出来事が多く含まれています。

藩の起源と藩主の変遷

安志藩の始まりは、小笠原家の一族にさかのぼります。この家は、元々は江戸時代の武士階級に属する大名で、その嫡流は小笠原秀政の長男である忠脩にまで遡ります。しかし、忠脩は大坂の陣で戦死し、その後遺児の長次は幼少のため、弟の忠真が藩を相続しました。この時、忠真の家系が小笠原家の宗家として新たに位置づけられることとなり、長次は忠真の元で育てられました。

長次は10歳を過ぎると播磨国龍野藩に6万石で封ぜられ、その後すぐに豊前中津藩に転封され、8万石を与えられます。1716年、享保元年に中津藩の第5代藩主である小笠原長邕が5歳という若さで亡くなり、無嗣改易にされましたが、弟の長興が「祖先の功績」により安志に1万石で立藩が認められました。

長興は生来病弱であったため、19歳で隠居し、その後は小倉[[藩]]の第3代藩主である小笠原忠基の次男を第2代藩主として迎え入れます。これにより、安志藩は小倉[[藩]]に付随する藩として扱われるようになりました。この小笠原家はかつて信濃国の守護であった背景を持ち、そのため、藩主は信濃守の称号を受け継ぐことになりました。

明治時代への移行

明治4年（1871年）には丸ごと廃[[藩置県]]が実施され、安志藩は安志県へと改編されます。その後、姫路県や飾磨県を経て最終的には兵庫県に統合されました。藩主家は華族として地位を維持し、1884年には子爵の称号が与えられました。

藩の領地

安志藩が領有していた地域には、播磨国の赤穂郡や佐用郡、宍粟郡等が含まれており、その範囲は非常に広大でした。特に、赤穂郡の18村、佐用郡の11村、宍粟郡の18村がこの藩の主要な領地として知られています。

参考文献

この安志藩に関する詳細な歴史や情報は、『藩史総覧』や『江戸三百藩 藩主総覧』などの書籍で確認できます。また、小笠原家についての情報は、武鑑全集のような外部の資源からも得ることができます。

以上が安志藩の概要や歴史に関するポイントです。藩主の変遷や領地の構成、また、幕末や明治時代における移行が、この地域史の中でいかに重要であったかを物語っています。

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