安栖里駅

安栖里駅：山陰本線の静かな駅舎

京都府船井郡京丹波町安栖里萩尾に位置する安栖里駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）山陰本線沿線にある無人駅です。1957年2月11日、国鉄山陰本線和知駅と立木駅間に新設され、旅客営業のみの駅として開業しました。当初は交換設備がなく、単線での運行でしたが、1966年10月1日に交換設備が完成し、列車の行き違いが可能となりました。

1987年の国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となり、その後、舞鶴鉄道部の管轄、福知山支社の直轄、そして西舞鶴駅、綾部駅の被管理駅を経て、2022年6月1日からは福知山駅の管理下に置かれています。組織改正に伴い、同年10月1日からは近畿統括本部福知山管理部の管轄となりました。

駅は築堤上に位置し、相対式ホーム2面2線を有する高架駅です。駅舎はなく、ホームに直接アクセスする構造となっています。ホームへのアクセスは、築堤下の階段を利用する必要があり、国道27号沿いと、兵庫県道・京都府道59号市島和知線沿いの2箇所に階段があります。そのため、バリアフリー対応は不十分です。自動券売機やトイレなどの設備も設置されていません。

安栖里駅は一線スルー構造を採用しており、1番のりばを上下本線、2番のりばを上下副本線としています。通過列車や行違いを行わない停車列車は1番のりばを通過し、反対方向からの通過列車と行違いを行う停車列車は2番のりばに停車します。停車列車同士の行違いの場合は、福知山方面行が1番のりば、園部方面行が2番のりばに入ります。なお、列車運転指令上では、案内上の表記と逆に、2番のりばが「1番線」とされています。

駅周辺には小規模な集落があるのみで、利用客は比較的少ないのが現状です。かつては一部普通列車が通過していましたが、2021年3月13日のダイヤ改正により、全列車が停車するようになりました。日々の平均乗車人員、乗降人員については、公開されているデータが限られているため、詳細な数値は分かりません。

駅周辺には、わちグラウンド、京丹波町和知B&G海洋センター、龍心寺、道の駅和（なごみ）などの施設があります。交通アクセスとしては、国道27号と兵庫県道・京都府道59号市島和知線が駅に近く、京丹波町町営バスの「改善センター前」停留所（国道27号沿い）と「安栖里」停留所（兵庫県道・京都府道59号線沿い）も利用可能です。最寄りの駅としては、山陰本線の和知駅と立木駅があります。

安栖里駅は、規模は小さいながらも、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として機能しています。駅舎の改修やバリアフリー化など、さらなる利便性向上に向けた取り組みが期待されます。

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