宍倉暁子

ししくら暁子（ししくら きょうこ）は、1967年11月30日生まれの日本の女優です。

高校3年生の時に、ケラリーノ・サンドロヴィッチが主宰する劇団健康の旗揚げに参加したことをきっかけに、演劇の世界へ足を踏み入れました。その後、野外劇やテント芝居、発見の会など、様々な舞台に立ち、経験を積みました。また、フランスの映画監督レオス・カラックスに会うために渡仏し、3年間滞在したというエピソードも持ち、その行動力と情熱が伺えます。帰国後は、フリージャズオーケストラバンド「渋さ知らズ」に3年間メンバーとして参加するなど、舞台だけでなく音楽分野にも才能を発揮しました。シェイクスピアシアター研究所では出口典雄に師事し、演劇の基礎を深く学びました。

彼女が憧れの仕事として挙げているのは、紀行番組『兼高かおる世界の旅』で、世界を旅することに強い興味を持っていることが伺えます。また、2児の母親でもあり、家庭と仕事を両立させています。

出演作品は多岐に渡り、映画では、内田英治脚本、藤澤浩和監督の『ツーアウトフルベース』でハチの母親役を演じた他、『But did happen』『めぐる』『Pray』『忘却の先駆者』『森のかたみ』など、数多くの作品で母親役を演じています。その演技は、単なる母親像にとどまらず、それぞれの作品で異なる個性を放ち、観客を魅了しています。また、『我王伝』ではクラブのママ役、『湿りゆく街』では喫茶店ギャラリーオーナー役など、幅広い役柄を演じ分けています。青山真治監督の『共喰い』にも出演しています。

テレビドラマでは、Netflixの『新聞記者』で土井知佳子役を演じた他、『ペアキュン「兄弟の呪縛」』『大豆田とわ子と三人の元夫』など話題作に出演しています。NHKの『もふもふモフモフ』や南アフリカのテレビドラマ『NGEMPELA』にも出演し、国際的な活躍も見せています。BeeTVの『サイコルームからの挑戦状』やNHK BSプレミアムの『からだのヒミツ』など、幅広いジャンルのドラマでその存在感を発揮しています。また、WOWOWの『贖罪の奏鳴曲』では、青山真治監督作品に再び出演し、御子柴の母親役を演じました。

ウェブドラマでは、『ココネット「ハーティストストーリー」』や『＃love_delusion』に出演し、新たな表現の場でも活躍しています。ナレーションの仕事もしており、CXのNONFIX『酒飲みの大義』など、ドキュメンタリー番組にも携わっています。

CMにも多数出演しており、LINE BITMAXの食堂の女将役、共立メンテナンスの寮母役、トヨタマーケティングジャパンの母親役など、様々な役柄で親しまれています。また、警視庁の飲酒運転撲滅CMや、LPCグループのCMなど、社会的なメッセージを伝える作品にも出演しています。PVでは、William SINGEの『Up all night』でクラブのママ役、稲垣潤一の『夜のストレンジャー』では歌手役（主演）を務めています。

舞台では、発見の会の『大正てんやわんや』でどん底ワシリーサ役を演じた他、葉衣企画の公演では、樋口一葉やお初など、重要な役を演じています。月蝕歌劇団の作品にも多数出演しており、『男の星座』では大山倍達役を演じ、『ねじ式・紅い花』や『盲人書簡 -上海篇-』など、幅広い役柄に挑戦しています。青山真治演出の『ワーニャ伯父さん』にも出演し、マリーナ役を演じました。その他、カクシンハンの『海辺のロミオとジュリエット』や『ハムレット×渋谷』など、現代的な解釈を加えた舞台にも参加しています。風煉ダンスや劇団シェイクスピアシアターの公演にも参加し、舞台女優としてのキャリアを着実に積み重ねています。また、パレスチナキャラバンやガルシア・フェルナンド・ロルカの作品にも出演するなど、演劇の多様性を追求しています。

初期の活動では、魚人帝国の公演に多く出演し、独自の表現世界を創り上げていました。野良犬や発見の会など、劇団の枠にとらわれない自由な活動も展開しています。劇団健康の旗揚げ公演から参加し、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品にも多数出演しています。

演技トレーニングとしては、シェイクスピアシアター研究所や塩谷俊アクターズクリニーク、UPS T3などで学び、演技力を磨いています。

ししくら暁子は、舞台、映画、テレビドラマ、CMなど、多岐にわたる分野で活躍する実力派女優として、今後の活動も注目されています。

もう一度検索