宝亀教会

宝亀教会



宝亀教会は、長崎県平戸市宝亀町に位置する、カトリック長崎教区に属する教会です。この教会は、かつてユネスコの世界遺産暫定リストに掲載された「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成資産の一つでしたが、推薦段階で除外されました。

歴史



宝亀教会の歴史は、1878年（明治11年）に、現在の場所から東の京崎地区の民家に御堂が設けられたことに始まります。その後、1885年（明治18年）には仮聖堂が建設され、1898年（明治31年）頃には、マタラ神父の指導のもと現在の宝亀教会が建設されました。

2000年（平成12年）には、大規模な改修工事が行われ、骨組みを残して全体が修復されました。この改修工事によって、2003年（平成15年）3月25日には長崎県指定有形文化財に指定されました。

2006年（平成18年）頃から、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を世界遺産に登録しようとする動きが活発化し、2007年（平成19年）1月23日には、宝亀教会も世界遺産暫定リストに追加されました。しかし、2012年（平成24年）1月、平成の改修によって文化財としての真正性が失われたと判断され、世界遺産候補から除外されました。

建築



宝亀教会の建物は、木造平屋建てで、正面は煉瓦造りとなっています。内部にはリブ・ヴォールト天井が採用され、独特の空間を形成しています。設計者は不明ですが、施工は柄本庄一が担当しました。建物の特徴としては、木造の主構造に赤煉瓦の正面、そして両側にバルコニー風のアーケードが設けられている点が挙げられます。また、扉を兼ねるガラス窓から出入りできるという珍しい構造も持っています。2000年の大修理の際には、全体が白く塗られました。

所在地とアクセス



- 平戸大橋から車で約20分
- 西肥バス「宝亀」バス停から徒歩10分

参考文献



  • - 三沢博昭『大いなる遺産 長崎の教会』（智書房、2000年）
  • - 『長崎遊学2 長崎・天草の教会と巡礼地完全ガイド』（長崎文献社、2005年）

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