宝町停留場

宝町停留場（スタジアムシティサウス停留場）

宝町停留場は、長崎県長崎市宝町に位置する長崎電気軌道本線の路面電車停留場です。駅番号は25で、1号系統、2号系統、3号系統が停車します。2024年10月1日からは、命名権により「スタジアムシティサウス停留場」という名称も使用されています。

歴史

当停留場は1915年（大正4年）11月に開業しました。これは長崎電気軌道の第1期線開通と同日であり、開業当初は稲佐橋通停留場と呼ばれていました。当時、停留場付近の路線は長崎本線と並走しており、停留場は長崎本線の踏切のすぐそばに位置していました。この踏切は1965年（昭和40年）に立体交差化されています。

1957年（昭和32年）には、戦後の都市計画によって新設された国道206号上へ軌道が移設されました。旧線上の停留場は廃止され、新線上に移設された際に船蔵町停留場に改称されました。その後、1966年（昭和41年）に宝町停留場へと名称が変更されています。

2024年（令和6年）10月には、停留場最寄りの長崎スタジアムシティが開業。スタジアムシティの運営会社と長崎電気軌道との提携により、同社が命名権を取得し、案内上の名称が「スタジアムシティサウス停留場」に変更されました。命名権導入後は、「宝町」の名称は停留所看板の一部に併記されるのみとなっています。

年表

1915年（大正4年）11月16日：稲佐橋通停留場として開業
1957年（昭和32年）12月19日：ルート変更により旧線上の停留場が廃止、新線上に移設し船蔵町停留場に改称
1966年（昭和41年）9月20日：宝町停留場に改称
1968年（昭和43年）1月20日：八千代町寄りに0.1キロメートル移設
1999年（平成11年）3月25日：停留場を改築。上屋の取り換えなどを実施
2024年（令和6年）10月1日：スタジアムシティサウス停留場の命名権名称を導入

構造

宝町停留場は併用軌道区間に位置し、道路上にホームが設置されています。2面のホームが南北方向に伸びる2本の線路を挟んで向かい合わせに配置された相対式ホーム構造となっています。線路の東側が長崎駅前方面行き、西側が赤迫方面行きのホームです。1999年には、停留場付近で架線柱がセンターポール化されたのに合わせて、上屋の取り換えやホームのかさ上げ・延長が行われました。

停留場には横断歩道橋が併設されています。長崎電気軌道は交通渋滞対策とバリアフリーへの対応のため各所で歩道橋を撤去してきましたが、当停留場の歩道橋は存置されています。

利用状況

長崎電軌の調査によると、1日の乗降客数は以下の通りです。

1998年：3,053人
2015年：2,000人

周辺情報

宝町停留場は、長崎港対岸の地域へ向かうバス路線との乗り換え地点となっており、三菱重工関連の工場へ向かう通勤客も多く利用します。宝町の交差点は交通量が非常に多い場所です。

停留場の開業当初から近くに船蔵町変電所が設けられていましたが、老朽化のため1968年（昭和43年）に長崎駅寄りの天神町変電所に代替されました。しかし、この天神町変電所も老朽化のため2015年（平成27年）に廃止され、新たに御船蔵町変電所が開設されています。

周辺施設：

ベストウエスタンプレミアホテル長崎
杉永蒲鉾
ガスト長崎駅北店
長崎スタジアムシティ （2024年10月開業、三菱重工業長崎造船所幸町工場跡地）

隣の停留場

長崎電気軌道
本線（■1号系統・□2号系統・■3号系統）
スタジアムシティノース停留場（銭座町）（24） - スタジアムシティサウス停留場（宝町）（25） - 八千代町停留場（26）

1922年（大正11年）頃までは、隣の八千代町停留場との間に寿橋停留場が存在していました。

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