宮城時亮

宮城時亮について

宮城時亮（みやぎ ときすけ）は、1838年（天保9年）に生まれ、1893年（明治26年）に没した、幕末から明治にかけて活躍した人物です。長州藩士として幕末の動乱期を過ごし、明治維新後は官僚として、宮城県の発展に大きく貢献しました。

経歴

宮城時亮は、長州藩士の家に生まれました。明治維新後、新政府に出仕し、1871年（明治4年）11月13日に入間県権参事に任官しました。その後、1872年（明治5年）11月7日に同参事に昇進しています。1873年（明治6年）2月7日には、宮城県参事に転任し、1874年（明治7年）9月18日に同権令、1878年（明治11年）6月14日には県令に昇進しました。また、1875年（明治8年）6月から9月にかけては五等判事を兼任しました。

宮城県令としての功績

宮城県令として、宮城時亮は殖産興業と教育の振興に尽力しました。特に、士族の授産に力を入れ、県庁内に士族授産評議会を設置し、1877年（明治10年）には県下士族の授産勧奨法を施行しました。これにより、士族の生活を安定させ、地域経済の活性化に貢献しました。また、養蚕を奨励し、地域の産業振興にも寄与しました。

教育分野においては、1873年（明治6年）に官立宮城師範学校、1874年（明治7年）に同附属小学校と宮城外国語学校を設立しました。これらの学校は、宮城県の教育水準の向上に大きく貢献しました。さらに、1875年（明治8年）には勧業試験場と警察出張所を設置し、県民の生活向上と治安維持に尽力しました。

宮城時亮は、1878年（明治11年）7月3日に依願免本官となり退官しましたが、その功績は今日においても高く評価されています。

参考資料

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
大植四郎編『明治過去帳』新訂初版、東京美術、1971年（原著私家版1935年）。
内閣「正六位宮城時亮特旨進階ノ件」明治26年。国立公文書館 請求番号：本館-2A-019-00・任Ｂ00648100

もう一度検索