宮城海清人

宮城海 清人（みやぎうみ きよと）

1922年10月17日、宮城県本吉郡津谷町（現在の気仙沼市）に生まれる。本名、高橋 清人。大相撲の出羽海部屋に所属した元力士で、最高位は西前頭15枚目（1949年10月場所）。身長171cm、体重94kgという小柄な体格ながら、並外れた怪力を誇り、左四つからの相撲を得意とした。寄りや下手投げ、下手捻りなど、多彩な技を使いこなした。

18歳で故郷を離れて上京し、相撲界の名門である出羽海部屋の門を叩いた。1941年1月場所で力士として第一歩を踏み出す。この場所で同期生として共に初土俵を踏んだ力士の中には、後に第43代横綱となる鏡里精二や、将来大関へ昇進する松登勝彦といった錚々たる顔ぶれがいた。

当初の四股名は、自身の出身地である宮城県本吉郡にちなみ「本吉」と名乗っていた。体格面での不利がありながらも、着実に番付を上げ、入門から約4年後の1945年6月場所には新十両昇進を果たした。

その後、1947年6月場所から四股名を「宮城海」へと改めた。この新しい四股名は、出身地の宮城県と所属する出羽海部屋に由来している。故郷の津谷町が海に面した場所であったことも、この改名の一因だったかもしれない。改名後も順調に番付を上げ、1949年5月場所には念願の新入幕を果たした。幕内昇進以降は、幕内下位と十両を行き来しながら活躍を続けた。

現役時代の得意技は、小柄な体格を補う怪力を活かした左四つからの相撲だった。特に、左四つに組んでからの寄りや、相手の体勢を崩す下手投げ、さらには下手捻りといった高度な技も得意としていた。しかし、幕内では一度も二桁勝利を記録するような大きな勝ち越しがなく、三役以上の地位に上がることは叶わなかった。

それでも、特筆すべき実績として、十両時代から新入幕直後にかけて、後に大関まで昇進する大内山平吉に対し、三度続けて勝利を収めたことがある。これは、自身の力量を示す記憶に残る対戦記録である。

1953年5月場所、十両中位の番付にありながら全場所を休場した。これを最後に、30歳という若さで土俵から退き、相撲界を廃業した。力士引退後は、東京都江東区の門前仲町周辺で、ふぐ料理店を経営し、第二の人生を歩んだ。没年は不明である。

主な戦績

通算成績: 159勝166敗19休（勝率.489）
幕内成績: 58勝74敗3休（勝率.439）
現役在位場所数: 30場所
幕内在位場所数: 9場所

改名歴

本吉 清人（もとよし きよと） 1941年5月場所 ～ 1946年11月場所
宮城海 清人（みやぎうみ きよと） 1947年6月場所 ～ 1953年5月場所

関連項目

* 大相撲力士一覧

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