宮崎礼壹

宮﨑礼壹（みやざき れいいち）

宮﨑礼壹は、1945年5月13日生まれの日本の検察官であり、内閣法制局長官を務めた人物です。彼の名前の表記にはいくつかのバリエーションが存在し、旧字体の「壹」や「﨑」の字が使われることもあります。

概要

埼玉県出身の宮﨑氏は、東京地方検察庁、岡山地方検察庁、札幌地方検察庁で検事を務め、法務省では矯正局付の検事や刑事局の参事官を歴任しました。その後、内閣法制局に移り、総務主幹、第二部長、第一部長を経て、2004年には内閣法制次長に就任。2006年には内閣法制局長官に就任し、第一次安倍内閣から鳩山由紀夫内閣までその職を務めました。退官後は法政大学大学院法務研究科教授として後進の指導にあたっています。

来歴

生い立ち

1945年、埼玉県に生まれた宮﨑氏は、1950年から東京都で育ちました。1964年に東京都立日比谷高等学校を卒業後、1967年に東京大学法学部在学中に旧司法試験に合格しました。

検察官、法制官僚として

大学卒業後、司法修習を経て検察官となり、東京地方検察庁などで検事を務めました。法務省刑事局では参事官も務めています。その後、内閣法制局に移り、第二部長、第一部長、内閣法制次長を歴任し、2006年9月には内閣法制局長官に就任しました。

内閣法制局長官在任中、集団的自衛権の行使に関する憲法解釈について、当時の安倍晋三首相から解釈変更の指示を受けましたが、宮﨑氏は職員の総辞職を示唆して抵抗し、この変更を阻止しました。2010年1月15日に内閣法制局長官を辞職しています。2021年春の叙勲では、瑞宝大綬章を受章しました。

政策・主張

平和安全法制

宮﨑氏は、第一次安倍内閣で内閣法制局長官を務めた経験を持ちながらも、第三次安倍内閣が推進した平和安全法制には批判的な立場を取っています。2015年6月22日の衆議院平和安全法制特別委員会での参考人質疑では、安倍政権が提出した平和安全法制整備法案と国際平和支援法案を「憲法9条に違反し、速やかに撤回すべき」と強く批判しました。また、集団的自衛権の行使について「憲法9条のもとでは認められない」という従来の憲法解釈を指摘し、政府が自らこれを覆す法案を国会に提出することは「法的安定性を破壊するもの」と断じています。

略歴

1967年9月30日：司法試験第二次試験合格
1968年3月：東京大学法学部卒業
1968年4月：司法修習生
1970年4月8日：東京地方検察庁検事
1971年3月25日：岡山地方検察庁検事
1974年8月20日：東京地方検察庁検事
1977年4月18日：札幌地方検察庁検事
1979年3月26日：法務省矯正局付
1984年3月26日：東京地方検察庁検事
1984年11月20日：法務省刑事局参事官
1987年9月21日：内閣法制局参事官（第二部）
1993年7月30日：内閣法制局総務主幹
1996年1月16日：内閣法制局第二部長
2002年8月27日：内閣法制局第一部長
2004年8月31日：内閣法制次長
2006年9月26日：内閣法制局長官就任
2010年1月15日：退官

脚注

出典

[出典元へのリンク]

関連項目

内閣法制局長官
平和安全法制

外部リンク

内閣法制局長官 - ウェイバックマシン - 宮﨑を紹介する総理大臣官邸のウェブサイト
宮﨑礼壹 - researchmap
宮﨑礼壹 - J-GLOBAL

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