宮崎道三郎

宮崎道三郎について

宮崎道三郎（みやざき みちさぶろう、1855年10月14日 - 1928年4月18日）は、三重県津市出身の著名な法学者であり、法学博士でもあります。彼は東京帝国大学の教授として法制史を専攻し、また日本法律学校の創立者の一人としてその後の法学教育に多大な影響を与えました。

生い立ち

宮崎は1855年、伊勢国安濃郡津新道（現在の三重県津市）にて生まれました。彼は津藩が有する藩校有造館で学び、ここで漢籍や国史などに触れることになります。こうした教育が彼の法学への興味を引き出し、後の学問キャリアの基礎となりました。

1872年には東京へ上京し、以降の法学の道に進むことが決まりました。彼は日本法律学校の設立に深く関与し、司法大臣であった山田顕義らと共に、設立メンバーの一人として尽力します。この学校は現在の日本大学の前身として、法学教育の礎を築くこととなります。

学歴と経歴

宮崎は1870年に開成学校に入学した後、1880年に東京大学法学部を卒業しました。その後、文部省に勤務し、法学部の助教授も兼任しました。

1884年にはドイツに留学し、ハイデルベルク大学、ライプツィヒ大学、ゲッティンゲン大学で学びました。帰国後、1888年に帝国大学法科大学の教授に就任し、日本法制史や比較法制史、ローマ法を教えました。彼の学問的仕事は、法律の理論と実践の架け橋となることを目指したものでした。

1891年には法学博士号を取得し、1898年には東京学士会院の会員に選出され、その後も帝国学士院の幹事として活躍しました。1922年には東京帝国大学を退官し、名誉教授に就任。このように、宮崎は日本の法学界において多くの業績を残しました。

栄典

宮崎はその功績により、多くの位階や勲章も受けており、1891年に正七位、1898年には正五位を授与されました。さらに、従四位、従三位と続きました。また、勲章においても、大礼記念章や勲一等瑞宝章などを受賞しています。

著書

晩年には『宮崎先生法制史論集』を編纂し後世にその思想や学問を伝えることに注力しました。この著作は彼の法制史に関する業績を総括した重要な作品となっています。

記憶と影響

宮崎道三郎は1928年に亡くなりましたが、彼の学問や教育への貢献は、日本の法学教育を広く普及させることに寄与しました。彼の墓所は青山霊園にあり、72歳の生涯にわたる学問の結実は、今なお評価され続けています。彼の名を冠した著作や法學会における影響は、今の日本法制に大きな足跡を残しているのです。

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