富ノ山等

富ノ山 等のプロフィールと相撲人生

富ノ山 等（とみのやま ひとし、1914年2月10日 - 1945年10月30日）は、宮城県栗原郡築館町、現在の栗原市に生まれた大相撲力士です。本名は佐藤 等で、花籠部屋に所属していました。彼は身長185cm、体重116kgの堂々たる体格を持っており、その一角を占める力士としての能力を有していました。

力士としてのキャリア

富ノ山は1930年、花籠部屋にて初の土俵入りを果たし、わずか3年で十両に昇進するなど、早熟の才能を発揮しました。序ノ口、三段目、幕下各段での優勝を重ね、1935年1月には20歳という若さで新入幕を達成します。富ノ山はその後、1936年5月場所で「富野山」と名を改めた際に最高位の西前頭4枚目に上り詰めましたが、この場所では全敗を喫します。

その後、彼は「冨ノ山」と改名し、1927年に十両から陥落しましたが、素行不良から破門されるという波乱に見舞われ、幕下から再スタートを切りました。1942年5月には再入幕を果たしますが、再び負け越して十両に戻ってしまいます。このように、富ノ山の相撲キャリアは常に浮き沈みがありました。

晩年と引退

1945年6月場所で彼は再び幕下に落ち、その後、同年の10月に48歳という若さで死去します。彼の力士としての成績は通算179勝166敗、勝率は0.519であり、幕内成績は25勝45敗、勝率は0.357というものでした。現役在位は35場所、幕内在位は6場所となっており、各段でも幕下、三段目、序ノ口でそれぞれ1回ずつ優勝を果たしました。

特徴と別名

富ノ山はその突っ張りの技術に定評がありましたが、他の攻め手についてはあまり多くありませんでした。このため、彼のことを「キンゴコング」と呼ぶ親しみを込めたあだ名もつけられました。この愛称は、彼の色黒の容貌に由来しています。

改名歴

富ノ山の改名歴は以下の通りです：

• - 冨ノ山 等（1930年5月場所 - 1932年10月場所）
• - 富ノ山 等（1933年1月場所 - 1936年1月場所）
• - 富野山 等（1936年5月場所 - 1940年5月場所）
• - 富ノ山 等（1941年1月場所 - 1941年5月場所）
• - 冨ノ山 等（1942年1月場所 - 1942年5月場所）
• - 富ノ山 等（1943年1月場所 - 1945年6月場所）

富ノ山の波乱に満ちた相撲人生は、彼を印象的な力士として記憶に留めさせるものでした。相撲界における彼の業績と個性は、今でも多くのファンに愛され続けています。

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