富山県産業創造センター

富山県産業創造センターは、富山県高岡市二塚に立地する総合的なコンベンション施設・イベント会場であり、同時に新たな事業を育成するためのインキュベーター支援施設としての機能も担っています。一般的には「高岡テクノドーム」の愛称で知られ、施設名を冠する一般財団法人富山県産業創造センターが運営を手掛けています。

沿革と目的

この施設は、1991年2月6日に開館しました。これは、民間事業者の活力を利用して特定の施設整備を促すための国の臨時措置法（通称「民活法」）に基づいて整備されたものです。その設立目的は、主に産業の振興と新たな事業の創出を支援することにあり、見本市や展示会といった機会を通じてその役割を果たしています。

施設概要と用途

建物の特徴として、円形を組み合わせたユニークなデザインが目を引きます。建設には約32億円の費用が投じられました。施設の中核をなすのは、ドーム屋根を備えた広大な屋内大展示場です。これに加え、屋外展示場なども整備されており、国際的な見本市から、地域の物産展、自動車の展示販売、学術的なシンポジウム、さらにはプロスポーツ（プロレス、プロボクシング）や音楽コンサートといったエンターテインメントに至るまで、実に多岐にわたる催しに活用されています。

施設構成

施設の内部は主に以下のようになっています。

1階: 来場者を迎えるエントランスホールに始まり、施設の中心である屋内大展示場があります。この大展示場は広さ3,050平方メートル、天井高は最高部で18メートルあり、最大3,500人を収容可能です。必要に応じて1/2に分割して使用することもできます。その他、催事の主催者や関係者が利用する会議室（2室）、主催者室・控室（2室）、休憩スペースとなるラウンジ（2か所）、倉庫（2か所）、事務室などが配置されています。
2階: 来館者同士が交流できる交流サロンが設けられています。会議室は、比較大きな会議室A（144平方メートル）と、小規模な利用に適した会議室B（52平方メートル）の2室があります。また、起業家支援のためのインキュベーター室が10室設けられており、新たな事業を立ち上げたり展開したりする企業などが最長5年間（更新可能）の契約で利用できます。この階にはミーティングルーム、商品開発室、そしてイベントの運営を支える放送・調光室なども完備されています。
* 屋外: 敷地内には広々とした屋外展示場と、約1,000台を収容できる大規模な駐車場が整備されています。

年間を通じて休館日はありません。

将来計画

富山県では、施設の機能強化と経年劣化への対応のため、増改築計画が進められています。2023年の完成を目指しており、2020年1月には、既存駐車場の敷地の一部を活用し、約1,000人規模の収容能力を持つ多機能ホールを備えた別館を新設する案が示されました。この改修により、さらに多様なイベントやニーズに対応できる施設となることが期待されています。

交通アクセス

交通の便も比較的良好です。JR西日本の新高岡駅南口からは徒歩でおよそ10分と、公共交通機関でのアクセスも容易です。JR高岡駅古城公園口からは、加越能バスの路線バスまたは自動車やタクシーを利用しておよそ10分で到着します。高速道路を利用する場合、能越自動車道の高岡インターチェンジからは自動車で約15分、北陸自動車道の小杉インターチェンジからも約15分、砺波インターチェンジからは約25分程度でアクセス可能です。空路では、富山きときと空港から自動車で約40分です。

周辺施設

施設の周辺には、新高岡駅のほか、高岡スポーツコア、高岡市サッカー・ラグビー場、高岡市テニス場といったスポーツ関連施設が集積しています。

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