富樫直美

富樫直美（とがし なおみ）について

富樫直美は1975年7月31日生まれで、東京都大田区池上出身の助産師であり、元プロボクサーです。現姓は滝田であり、右ボクサーファイターとしてのキャリアを持ちます。富樫は第3代WBC世界ライトフライ級女子王者として知られ、日本ボクシングコミッション（JBC）公認の女子プロボクシング世界王者第1号に輝きました。彼女は日本人女子ボクサーとして歴代3位にあたる7度にわたり王座を防衛し、そのキャリアは多くのファンに支持されています。

キャリアの軌跡

富樫は、NTT東日本関東病院で助産師としての重責を担いながら、ボクサーとしての活動も計画的にこなしていました。彼女はワタナベボクシングジムに所属しているものの、青木ボクシングジムの有吉将之会長からも指導を受けており、選手としての技術向上に努めました。彼女の運動能力は尋常ではなく、試合前には観劇で心を躍らせ、「ライオン・キング」を入場曲として使用していたことでも有名です。

富樫は、看護学校を卒業後、1996年より看護師として勤務し、米国留学を経て2001年に助産師の資格を取得しました。その間、6歳上の兄の影響で格闘技に興味を持ち、ボクシングに挑戦した経緯があります。ダイエットの目的もあり、2002年にピューマ渡久地ボクシングジムでトレーニングを開始します。

アマチュア時代

アマチュア時代には数々の大会に出場し、成功を収めました。その中でも第3回全日本女子アマチュアボクシング大会ピン級で優勝したことが記憶に残ります。2004年にワタナベジムに移籍し、改めてプロへの道を切り開くことになります。

プロボクサーとしての道

プロボクシング界において、富樫は2007年にプロ転向を決意し、11月17日にはタイでプロデビューを果たします。以降、彼女は数多くの試合を重ね、彼女の名を全国区に広めました。2008年にWBC女子世界ライトフライ級の王座を手に入れ、その後7度の防衛を果たします。

初の防衛戦では、菊地奈々子相手に勝利し、正規王者に昇格しました。その後の防衛戦でも実力を発揮し続け、特に海外での勝利は日本人女子ボクサーの新たな歴史を築きました。特に2010年10月にメキシコでシルバー王者イルマ・サンチェスに勝利した試合は、彼女にとって重要なマイルストーンでした。

引退後の活動

2012年の引退後、富樫は助産師としての活動を続けながら、執筆や教育活動にも取り組んでいます。引退セレモニーでは彼女の10年間に渡る競技生活を讃えることのできる特別なイベントが行われました。現在はDANGAN品川ボクシングフィットネスジムの初代会長に就任することが発表され、今後も女性スポーツの促進に寄与することが期待されています。

彼女のプロボクシング戦績は12戦10勝（4KO）、1敗、1分という素晴らしいものであり、アマチュアでは20戦16勝4敗の実績を持っています。富樫直美の物語は、才能と努力の両方が結実するという格闘技の道を象徴するものとなっています。

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