富谷ジャンクション

富谷ジャンクションの詳細解説

富谷ジャンクション（とみやジャンクション）は、宮城県富谷市穀田に位置する、東北自動車道と仙台北部道路を接続するジャンクションです。このジャンクションは、仙台都市圏の交通ネットワークにおいて重要な役割を果たしています。

ジャンクションの構造と接続

富谷ジャンクションは、以下の特徴を持っています。

接続道路:
東北自動車道（E4）
仙台北部道路（E6）
現状の接続状況:
西側の富谷IC方面からは東北自動車道への接続はできません。
仙台北部道路と三陸自動車道とのみ接続しています。
東北自動車道へは、従来の泉ICまたは大和ICを利用する必要があります。
今後の計画:
2024年3月には、NEXCO東日本が仙台北部道路に東北道と仙台北部道路富谷方面を接続するUターンランプを整備し、フルジャンクション化する方針です。
この事業には約70億円の費用が見込まれています。

各方面からの利用

東北自動車道利用の場合:
仙台北部道路との連絡は可能ですが、富谷ICとの連絡はできません。
仙台北部道路（利府JCT方面から）利用の場合:
東北自動車道および富谷ICとの連絡が可能です。
仙台北部道路（富谷IC方面から）利用の場合:
仙台北部道路との連絡は可能ですが、東北自動車道との連絡はできません。

建設の背景

仙台市とその周辺では、慢性的な交通渋滞が問題となっていました。これは、東北地方を縦貫する道路が主に東北自動車道と国道4号の2本しかなく、どちらも仙台市中心部を通過するためです。

この問題を解決するため、仙台市中心部への車の流入を回避する目的で、仙台南部道路、仙台東部道路、仙台北部道路を連結させた有料の自動車専用道路の環状線「仙台都市圏環状自動車専用道路（ぐるっ都・仙台）」が整備されました。富谷ジャンクションは、この環状線のうち、東北自動車道から仙台北部道路へ分岐する箇所に位置しています。

環状線の開通と効果

2010年3月27日、仙台北部道路の利府しらかし台IC - 富谷JCT間が開通し、東北自動車道と三陸自動車道が接続されました。これにより、仙台市を取り囲む自動車専用道路の環状ネットワークが完成しました。

この環状ネットワークの完成により、仙台市内だけでなく東北地方全体の物流の時間短縮・効率化が期待されています。例えば、東北地方に進出している自動車関連産業の工場からの完成車は、富谷JCTを経由して仙台港から船積みされています。また、冬季の積雪や路面凍結による通行止のリスクが少ない常磐自動車道を経由した首都圏への「太平洋沿岸バイパスルート」の起点としても重要です。

環状線内の通行料金

仙台都市圏環状自動車専用道路内では、内回り・外回りどちらを通行しても、最短距離となるルートで料金が計算されます。

沿革

2004年（平成16年）6月29日：工事着手。
2010年（平成22年）3月27日：利府しらかし台IC - 富谷JCT間開通に伴い供用開始。
2013年（平成25年）12月22日：富谷JCT - 富谷IC間開通。

隣接する施設

E4 東北自動車道:
(29) 泉IC - (29-1) 富谷JCT - 鶴巣PA - (30) 大和IC
E6 仙台北部道路:
* (39) 利府しらかし台IC - (40) 富谷JCT - (41) 富谷IC

その他の情報

富谷ジャンクションは、東京-富谷間の2つのルートが合流・分岐するポイントです。そのため、仙台北部道路利府方面 - 東北道盛岡方面間のランプウェイは、カーブが緩やかに設計されています。ただし、1車線分の舗装しかなく、橋梁部の幅も1車線分で建設されているため、車線増設のコストは仙台北部道路の利府JCTよりも高くなっています。

富谷ジャンクションは、仙台都市圏の交通網において重要な役割を担っており、今後のフルジャンクション化によってさらにその利便性が向上することが期待されます。

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