対馬 (防護巡洋艦)

対馬 (つしま)

対馬は、日本の海軍における防護巡洋艦の一隻で、新高型の2番艦として知られています。この艦名は、かつての対馬国に由来しています。

艦歴

対馬は1901年に呉工廠で建造が始まり、1904年2月14日に完成しました。当初、三等巡洋艦に分類されました。日露戦争には重要な役割を果たし、例えば蔚山沖海戦には直接的には参加できなかったものの、宗谷沖海戦や日本海海戦などに出撃しました。1912年の8月28日には、二等巡洋艦に昇格しました。

第一次世界大戦中は、スルー海やインド洋、南アフリカの区域で作戦に関わり、1919年から翌年にはシベリア出兵にて沿海州や北樺太の警備に従事しました。1921年9月1日には、二等海防艦に分類され、翌年から1935年にかけては主に中国沿岸の警備任務に従事しました。

1935年には横須賀海兵団の練習艦に指定され、その後、兵団に繋留されての使用が続きました。1939年4月1日には除籍され、雑役船に転用されました。翌年には仮称「廃艦第10号」として再び練習船となり、さらに航海学校用の応急練習船として機能しましたが、1944年には三浦半島大津海岸での雷撃訓練の標的として利用され、その結果、水が浸入して沈没しました。

歴代艦長

対馬の歴代艦長には多くの著名な軍人が名を連ねています。以下にその一部を示します:

• - 仙頭武央 中佐: 1903年10月16日 - 1905年8月31日
• - 西山実親 大佐: 1905年8月31日 - 1907年8月5日
• - 三上兵吉 大佐: 1907年8月5日 - 1908年11月20日
• - 森義臣 大佐: 1908年11月20日 - 1909年2月20日
• - 下平英太郎 大佐: 1912年5月22日 - 1912年6月29日
• - 井上伊之吉 大佐: 1918年12月1日 - 1919年11月20日
• - 野村仁作 大佐: 1920年12月1日 - 1921年9月2日
• - 岸科政雄 大佐: 1921年11月1日 - 1922年11月10日

艦長の任務は変遷しつつあり、艦の運命と密接に関連していました。艦長たちはそれぞれ異なる時代の戦局や任務に応じて指揮を執りました。

同型艦

対馬の同型艦として挙げられるのは、新高という防護巡洋艦です。この艦は対馬と同様に、明治時代の日本海軍で重要な役割を担っていました。

参考資料

対馬に関する資料は様々あり、海軍省編『海軍制度沿革 巻八』や『日本海軍史』などが挙げられます。これらの文献は、艦の歴史や船体設計に関する貴重な情報を提供してくれており、海軍の発展と変遷を詳細に捉えることができます。

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