寿駅

寿駅（ことぶきえき）は、山梨県富士吉田市上暮地にある、富士山麓電気鉄道が運営する富士急行線の鉄道駅です。駅番号はFJ12が付与されています。この駅は無人駅ですが、駅名が「寿」という大変縁起の良い名前であることから、富士急行線沿線にある一部の有人駅では、記念入場券が縁起物として販売されており、人気を集めています。

歴史

寿駅の歴史は、当初「暮地駅（くれちえき）」として開業したことに始まります。現在の「寿駅」という名称に改称された背景には、旧駅名である「暮地」の響きが「墓地」に似ており、縁起が悪いとされたためではないかと言われています。

年表

以下に、寿駅の主な出来事を記します。

- 1929年（昭和4年）6月19日：富士山麓電気鉄道の駅として、暮地駅の名称で開業しました。
- 1960年（昭和35年）5月30日：運営会社の社名変更に伴い、富士急行の駅となります。
- 1981年（昭和56年）1月11日：駅名が現在の寿駅へと改称されました。
- 2015年（平成27年）3月14日：交通系ICカードSuicaの利用が可能となりました。
- 2022年（令和4年）4月1日：富士急行の鉄道事業分社化に伴い、再び富士山麓電気鉄道の駅となりました。

駅構造

駅は地上に設けられており、線路の片側にのみホームが設置された単式ホーム1面1線の構造を有しています。線路は概ね北東から南西の方向へ走っており、ホームは線路の南東側に位置しています。寿駅は駅員が配置されていない無人駅であり、駅舎と呼べるような建物はありません。しかし、ホーム上にはコンクリートブロックで造られたシンプルな待合スペースが設けられており、列車の待ち時間に利用できます。また、駅の入り口部分には短い上屋があり、簡単な改札用の柵が設置されています。ICカード利用者のために簡易Suica改札機が設置されていますが、チャージ機や自動券売機は設置されていないため、乗車券の購入やチャージは他の駅を利用する必要があります。

利用状況

寿駅の利用状況については、例えば2013年度（平成25年度）のデータによると、1日平均の乗降人員は369人でした。近年の年間を通じた乗車人員および乗降人員の推移に関する記録が存在しています。

駅周辺

寿駅のすぐ近くには、駅の線路にほぼ平行して走る国道139号線があります。この国道沿いを中心に、住宅や様々な工場が点在しています。特に、シチズン電子株式会社の本社は当駅から非常に近く、徒歩で約5分とかからない距離に位置しています。

駅周辺には、地域の生活や教育を支える施設も見られます。

- 富士吉田市立富士見台中学校
- 富士吉田市立富士小学校
- 市営寿団地
- 上暮地郵便局
- 中央自動車道富士吉田西桂スマートインターチェンジ（高速道路へのアクセス地点）

バス路線

駅前の国道139号線上には、「寿駅前」と名付けられたバス停留所があります。ここからは、富士急バスが運行する路線バス「タウンスニーカー」が発着しています。タウンスニーカーは、右回り・左回りの循環ルートで運行されており、いずれの方向も一度当停留所から上暮地方面へ向かった後、再度「寿駅前」停留所を経由してからそれぞれの最終的な目的地である富士山駅方面へ向かいます。

- 上暮地・明見循環（右回り）: 上暮地、向原、市立病院方面へ向かいます。
- 上暮地・明見循環（左回り）: 上暮地、白糸町、原方面へ向かいます。

隣の駅

富士山麓電気鉄道富士急行線においては、寿駅の隣は以下の通りです。

三つ峠駅 (FJ11) - 寿駅 (FJ12) - 葭池温泉前駅 (FJ13)

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