小さなスーパーマン ガンバロン

小さなスーパーマン ガンバロン

『小さなスーパーマン ガンバロン』は、日本テレビ系列で1977年4月から12月まで放送されていた特撮テレビドラマです。製作は日本テレビ、読売広告社、創英舎の共同で、全32話で構成されています。本作は『スーパーロボット レッドバロン』や『スーパーロボット マッハバロン』に続くバロンシリーズの第3作と位置づけられていますが、前作とは異なる方向性が採用されました。

番組の特徴

本作の最も大きな特徴は、視聴者と同じ世代の子供が主人公となり、変身ヒーローという要素が取り入れられた点です。特に後半からは、子供たちが巨大ロボットに乗り込む構図がエポックメイキングとされ、コメディ色も強い作品となっています。また、レギュラーキャストには特撮ファンに馴染み深い黒部進や天本英世らが起用され、視聴者に愛されるキャラクターたちが展開されました。

初期の放送では人気アイドルがゲスト出演するなど、音楽との連携も見られました。しかし、この試みは予算面やスケジュール調整の難しさから長続きしませんでした。製作会社も前作と異なり、創英舎が担当。アクションは若駒のアクションチームが手がけ、スーツアクターによるパフォーマンスが魅力でした。

制作の変遷と困難

番組は当初視聴率も良好で、制作面でも比較的好調でしたが、メインスポンサーであるブルマァクの倒産により、後半は制作規模が縮小される事態に直面しました。千葉県御宿を舞台に、主要キャラクターを主人公と悪役に絞り、再放送を挟む形での展開となり、結局32話で放送が終了することになりました。

2007年には、本作の放送開始から30周年を迎え、ファンによる記念イベントが開催されるなど、今なお多くの人々に愛されている作品となっています。DVD-BOXが発売され、インターネット動画配信サービスでも視聴が可能となっています。

主な登場人物

少年タイムスのメンバー

• - 天道 輝（てんどう てる）: 主人公で、小学5年生。明るく天真爛漫な性格。
• - デスク: 少年タイムスのリーダー、東大を目指す6年生。
• - アリス: 大工の父を持つ少女記者で、輝の同級生。
• - チーコ: アリスの妹。独楽回しが得意で輝を慕う。
• - ケンダマ: 輝の同級生で、ケン玉の名人。
• - ロング: アリスの後任となった豆記者。
• - カッパ: ケンダマの後任。運動神経抜群。

悪役キャラクター

• - ワルワル博士: 平和を嫌う発明家。
• - 怪人ドワルキン: ワルワル博士が変身する悪役。
• - 番頭ワルベエ: ワルワル博士の助手で、正体を知る数少ない人物。

ガンバロンの能力とマシン

輝が「ガンバローン！」と叫び、祖父が作成した「バロンパーツ」を装着することでガンバロンに変身します。このガンバロンはさまざまな能力を持っており、特殊な武器や飛行機を操るスキルを持っています。特に「合身ダイバロン」としての巨大ロボットへの合体が重要なポイントで、多数の武器と共に展開されるアクションが見どころの一つです。

音楽と放送時間

主題歌や挿入歌は全てミッキー吉野が手がけており、オープニングとエンディングには多くのアイドルが登場しました。放送時間は、当初は日曜夕方でしたが、後に土曜の朝に移行しました。アイドルコラボも含まれた多彩な音楽が特徴です。

『小さなスーパーマン ガンバロン』は、子供たちのヒーローへの憧れを背負った作品であり、特撮ファンの心に長く残る存在であり続けています。

もう一度検索