小串郷駅

小串郷駅（おぐしごうえき）

小串郷駅は、長崎県東彼杵郡川棚町小串郷に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）大村線の駅です。長閑な風景の中に佇むこの駅は、かつて旧日本海軍の施設へのアクセス駅として重要な役割を担っていました。

歴史

小串郷駅の歴史は、第二次世界大戦中に遡ります。旧日本海軍が小串港に魚雷艇訓練所を設けた際、訓練生の輸送の便を図るために1944年（昭和19年）に開設されました。当初は「小串駅」とする予定でしたが、山陰本線に同名の駅（読みは「こぐし」）が存在したため、「小串郷駅」と命名されました。

終戦後、魚雷艇訓練所は廃止され、駅の存在意義も薄れましたが、地元の強い要望により存続が決定しました。1948年（昭和23年）には現在地に移転し、1971年（昭和46年）には無人駅となりました。1985年（昭和60年）には、川棚町の負担により現在の駅舎に改築されています。2025年（令和7年）には、ICカード「SUGOCA」が導入される予定です。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅で、下り方面に向かって右側に小さな駅舎があります。駅は簡易委託駅となっており、窓口で乗車券を購入できます。ホームには、地元団体「心の花を育てる会」によって手入れされた美しい花壇が設けられ、訪れる人の心を和ませています。

利用状況

2010年度の1日平均乗車人員は約100人です。主に地元の住民が利用しており、通勤・通学の足として親しまれています。

駅周辺

小串郷駅は、川棚町の北部に位置し、駅の東側には国道205号線が並行して走っています。駅周辺には、小串郵便局、川棚町立小串小学校、長崎県立川棚特別支援学校などがあります。

その他の情報

小串郷駅は、1972年（昭和47年）にテレビドラマ「太陽にほえろ!」のロケ地として使用されました。また、2021年（令和3年）には、HKT48のシングル「君とどこかへ行きたい」(TYPE-D)のジャケット撮影も行われました。

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）
大村線
快速「シーサイドライナー」：通過
区間快速「シーサイドライナー」・普通：南風崎駅 - 小串郷駅 - 川棚駅

小串郷駅は、過去の歴史を物語るだけでなく、現在も地域に根ざした駅として、人々に利用され続けています。旅の途中に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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