小出秀家

小出 秀家（こいで ひでいえ）

小出秀家は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将であり、その後は江戸幕府の旗本として重要な役割を果たしました。彼は陶器藩の始祖でもあり、その家系は日本の歴史に深い影響を与えました。

略歴

秀家は小出秀政の次男として誕生しました。母親の栄松院は、豊臣秀吉の従弟であった大政所の妹です。彼には同母兄の吉政がおり、また異母弟には小出三尹がいます。幼少の際から秀吉に仕え、馬廻としてその身を守る役割を果たしていました。

天正19年（1591年）頃、彼は和泉国大鳥郡に知行1,000石を賜りました。この頃から彼の武将としてのキャリアが始まります。

文禄元年（1592年）には、文禄・慶長の役に参加し、三ノ丸御番衆や御馬廻組として名護屋城に滞在することになります。この時期に彼は従五位下遠江守に叙任され、その地位を得ることとなりました。

さらに慶長5年（1600年）には、徳川家康から命を受けて、上杉景勝討伐に兵300を率いて出陣しました。しかし途中で、石田三成が大坂で挙兵し、彼の父や兄が西軍に加担したことを知ることになります。それでも秀家は家康に従い、東軍として関ヶ原の戦いに参加。これが彼の運命を大きく変える出来事となります。

帰還後、秀家は父の岸和田城を接収し、西軍の長宗我部盛親の兵船200艘余が石津浦に上陸した際には、これを撃退しました。この功績を評価した家康は、秀家に河内国錦部郡1000石を加増し、合計2000石の知行を与えました。また、彼の家族が西軍に与していたことから、安堵を許しました。

しかし、惜しくも慶長8年、秀家は37歳で病死します。その法名は了俊です。家康は彼の死を悼み、家督は弟の三尹が相続することを許可しました。秀家の死後、翌年に父の秀政も亡くなると、家康は吉政に1万石を割かせ、三尹に分配するよう命じ、陶器藩が立藩されることとなりました。

意義

小出秀家の生涯は、戦国時代から江戸時代への変遷において重要な位置を占めています。彼の周囲には、豊臣家や徳川家など、当時の歴史を形成した人々が存在し、その中で彼は自身の運命を切り開いていきました。彼の家系は現在に至るまで続いており、日本の歴史における重要な一章といえるでしょう。

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