小原鈴子

小原鈴子について

小原鈴子（おばら すずこ、1891年12月30日 - 1976年4月12日）は、日本の著名なプロテスタントの牧師であり、文筆家としても活動しました。彼女は淀橋教会の第4代牧師である小原十三司の妻であり、ペンネーム「クララ」を用いて著作も行いました。彼女の生涯は、信仰を基盤にした献身的な活動で満ちていました。

生涯の歩み

鈴子は1891年、東京の赤坂区氷川町にて清水徳川家の当主・徳川篤守の四女として生まれました。彼女は早くから信仰に目覚め、笹尾鉄三郎との出会いを通じて回心を果たします。この出会いは、彼女の人生に大きな影響を与えることとなります。

1913年には、東洋宣教会聖書学院（通称柏木聖書学院）に入学し、信仰を深めるために学び続けました。その年の5月には、中田重治から受洗を受け、正式にプロテスタント信者としての道を歩み始めました。

1915年には小原十三司と結婚しました。鈴子は、平民である小原と結婚するため、家老の家柄にあたる菅野家の養女となることを選びました。これは当時の社会情勢を反映した決断であり、信念に基づいた彼女の強い意志が表れています。

教会への貢献

鈴子は1942年6月26日に発生したホーリネス教会に対する弾圧事件で、夫が逮捕された際にはその代理として活動しました。彼女は牧師家族の援助を行い、教会の残務整理委員として献身的にサポートしました。このような活動は、彼女が教会と信者への強い愛情を持っていたことを示しています。

彼女は生涯を通じて教会のために尽力し、1976年に日本基督教団ホーリネスの群淀橋教会の正教師として現職のまま死去しました。彼女の死は、多くの信者に深い悲しみをもたらしましたが、同時に彼女の生き方が信仰の象徴として受け継がれることとなります。

著作活動

小原鈴子は、文筆家としても活動しました。ペンネーム「クララ」名義で出版された著書には、『かくれし力』や『泉あるところ』があり、いずれも信仰に基づいた深いメッセージが込められています。これらの著作は、彼女の信念や思想が色濃く反映されており、後世の信者たちにも影響を与えています。

彼女の生涯は、信仰に生き、その教えを広めるために尽くした貴重なものでした。小原鈴子の業績は、現在でも教会や信者たちにとって大切な教訓として受け継がれています。

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