小堀憲

小堀憲（こぼり あきら）

小堀憲は、1904年9月10日に福井県三方町で生まれた日本の数学者、科学史家、教育者です。主な専門分野は複素解析学であり、彼の研究は数学とその歴史的背景について幅広く展開されています。彼は教育界でも長いキャリアを持ち、数多くの学生に数学の魅力を伝えました。

経歴

小堀は1929年に京都帝国大学理学部数学科を卒業後、その知識を学生に伝えるべく教育現場に入りました。彼は京都大学の助教授を経て1949年には教授に昇進し、教育だけでなく研究も世界に発信していきました。特に注目すべきは1956年にイタリアのフィレンツェで開催された第8回国際科学史会議に日本代表として出席したことで、これは彼が科学史の分野で国際的に認知されるきっかけとなりました。

その後、彼は1967年に京都府立大学の学長に就任し、その後1971年には京都産業大学の教授として教育を続けました。彼は副総長としても活躍し、学問的な貢献を重ねていきました。

栄典

小堀はその功績により数々の栄典を受けています。1934年には従七位、1936年には正七位、1939年には従六位に叙任され、1973年にはフランスのレジオンドヌール勲章シュヴァリエを受賞しました。また、1975年には勲二等瑞宝章が授与され、1992年には従三位に叙されるなど、彼の学問の歩みは高く評価されています。

主な著作

小堀は多くの著書を執筆しており、その内容は数学や科学史の重要な文献として広く知られています。

• - 『数学史鈔 再版』（1947年）
• - 『アンリ・ポアンカレ』（1948年）
• - 『數學入門』（1949年）
• - 『算法の歴史』（1951年、ルネ・タトン著の翻訳）
• - 『数学通論 改訂版』（1954年）
• - 『数学史』（1956年）
• - 『暗算』（1960年、ルネ・タトン著の翻訳）
• - 『微分方程式演習』（1962年）
• - 『大数学者』（1968年）
• - 『微分積分学要論』（1969年、コーシー著の翻訳・解説）
• - 『物語数学史』（1984年）

彼の著作は多岐にわたりますが、特に数学史の分野において彼の見解や研究は後の研究者たちに大きな影響を与えています。小堀憲の業績は、数理科学の進展に寄与し、教育界においても重要な役割を果たすこととなりました。彼の業績は今もなお、多くの人々に感銘を与え続けています。

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