小山八幡神社

小山八幡神社について

小山八幡神社（こやまはちまんじんじゃ）は、東京都品川区荏原に位置し、地域の鎮守として深い歴史を有する神社です。かつての小山村の重要な信仰の対象であり、旧名は妙見八幡や池の谷八幡として親しまれてきました。本社の正式名称は八幡神社（はちまんじんじゃ）として登記されています。

由緒の背景

当神社の由来は明確には記されていませんが、言い伝えによれば、長元3年（1030年頃）に源頼信がこの地に誉田別尊を氏神として祀ったことが起源だとされています。さらに後に妙見菩薩もその横に祀られるようになり、そこから妙見八幡あるいは池の谷八幡と呼ばれるようになりました。しかし、明治時代に神仏分離令の施行以来、妙見菩薩は近隣にある摩耶寺に移されました。

神社は小高い丘、通称『小山』の上に位置し、これは古墳跡ともいわれています。このため、現在の周辺地域名「小山」の由来ともなっており、境内からの眺めは品川百景の一つに選ばれています。

氏子の歴史

元禄時代には小山村全体が氏子の範囲でしたが、宗教上の対立により境内は二つの神社に分かれることになりました。それが三谷八幡神社です。現在でも祭りは両社合同で行われ、「両社祭り」として地域に親しまれています。また、荏原七福神の一つとして、大黒天もこの神社に祀られています。

境内の文化財

境内には特に目を引く大きな椎の木がありますが、この木は品川区の指定文化財に指定されている天然記念物です。樹齢約200年にも及ぶその姿は、来訪者に地域の文化的な価値を伝えています。

現在の課題

最近では、2023年5月に東急グループの東急不動産が境内に新たに低層マンションを建設する計画を発表しました。この計画では、先に述べた約200年の樹齢を持つシイの木を含む多くの樹木が伐採されることが報じられました。この決定に関しては、神社の宮司である森田一宮司が氏子からの理解を求めていますが、地域住民はこの計画が一方的で資金の運用方法が不透明であると感じており、反対の声を上げています。これにより、鎮守の森の伐採に対する懸念が高まっています。

アクセス情報

小山八幡神社へのアクセスは、東急目黒線の西小山駅または洗足駅から徒歩約8分、または東急大井町線・東急池上線の旗の台駅から約13分で到着できます。拝観は誰でも無料で行うことができます。地域の重要な場所であり、多くの人が訪れる神社として、今後もその歴史が受け継がれていくことが期待されています。

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