小島利男

小島利男の生涯と業績

小島利男（こじま としお）は、1913年10月12日に愛知県名古屋市で生まれ、1969年6月1日に他界したプロ野球選手であり、監督としても知られています。彼の妻は女優として活動した小倉みね子であり、兄の小島茂男も元プロ野球選手として知られています。

初期のキャリア

小島は小学4年生の頃から野球に取り組み、後に旧制愛知商業学校に進学。そこで彼は2年生からレギュラーとしてエース兼4番打者の座をつかみ取りました。この活躍は彼の野球人生の基礎を築くものでした。さらに早稲田大学へと進学し、東京六大学野球での活躍を通じて、その名を広めます。肩の怪我により内野手にポジションを変更した彼は、大学野球界史上初の三冠王に輝くなど、その才能を発揮しました。通算成績は53試合出場、打率.343、3本塁打、52打点など、優れた結果を残しました。

プロ入りと野球界での挑戦

大学卒業後、彼は三菱鉱業に就職しましたが、4ヶ月で退社し1936年に大阪タイガースに入団しました。当初は先輩監督の森茂雄に憧れての入団だったものの、森の退団後はチーム内での対立が続きました。特に、同僚の選手景浦將との関係も複雑さを増していき、1937年にはチームからイーグルス（後の黒鷲軍）へ移籍となりました。

戦争とその後の生活

1938年には応召され中国戦線に赴き、1940年には松竹歌劇団のスター女優小倉みね子と結婚しました。翌年には黒鷲軍に復帰しますが、再度の応召により満州に渡ることになります。結局、1943年に大和軍で再びプレーすることになり、さらに1944年には再度応召され名古屋司令部で勤務しました。

終戦を迎えた1946年、小島はパシフィック球団に在籍しますが、八百長問題に反発し退団。これを機に野球界を離れ、電通へ入社する決断を下しました。1950年には西日本パイレーツで選手兼任監督として復帰、同年には巨人の藤本英雄に対して完全試合を許した際には代打として出場し、最後の打者となりました。

引退後の活動と死去

現役引退後は実業界に転身し、文化放送や札幌テレビ放送の設立に携わるなど、メディア業界でも足跡を残しました。さらにフジテレビ専務などの役職を歴任しますが、1969年に上京中に脳溢血で命を落とします。享年55歳でした。

小島利男の人生は、野球というスポーツを通じて多くの人々に影響を与え、その後の実業界でも注目される存在でした。彼の野球人生とその後の活動は、今も多くの人に語り継がれています。

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