小川博司 (技術者)

小川博司：光ディスク技術の先駆者

小川博司氏は、日本の技術者であり、光ディスク技術の発展に多大な貢献をした人物です。ソニー株式会社にて長年活躍し、コンパクトディスク（CD）やCD-R、Blu-ray Discといった画期的な製品の開発を主導しました。現在は、サルーステック株式会社の代表取締役として、新たな技術革新に挑んでいます。

ソニーでの活躍

1975年にソニーに入社した小川氏は、中島平太郎氏の下でコンパクトディスク（CD、現在のCD-DA）の開発に携わりました。当時、ソニーを代表して共同開発会社であるフィリップスに派遣され、CD開発の最前線で活躍しました。この経験が、後の光ディスク技術開発の基礎となったと言えるでしょう。

特に、CD-Rの開発においては中心的な役割を果たし、「Mr. CD-R」と呼ばれるほどでした。CD-Rの開発は、音楽やデータの記録を個人レベルで可能にし、デジタル文化の普及に大きく貢献しました。1999年からはBlu-ray Discの開発も主導し、高画質・大容量の記録メディアの実現に尽力しました。

ソニーでは、ホームエレクトロニクスネットワークカンパニー ホームエレクトロニクス開発本部オプティカル開発部門副部門長を経て、2006年からは主幹研究員として、更なる技術開発に取り組みました。長年の研究開発を通じて、光ディスク技術の進歩に大きく貢献し、ソニーを退職後は、サルーステック株式会社の代表取締役として、新たな事業を展開しています。

受賞歴と著書

小川氏の光ディスク技術への貢献は、数々の賞によって評価されています。2003年には、CD-Rへの貢献が認められ、第1回中島平太郎賞を受賞しました。この賞は、CD技術の発展に貢献した人物に贈られるもので、小川氏の業績を称えるものです。

また、技術開発の傍ら、後進育成にも力を入れており、著書も執筆しています。

『図解 コンパクトディスク読本』（中島平太郎氏との共著、1982年、オーム社）
『図解 ブルーレイディスク読本』（田中伸一氏との共著、2006年、オーム社）

これらの著書は、光ディスク技術の基礎を学ぶ上で重要な資料となっており、技術者だけでなく、一般の方々にも広く読まれています。

注意点

著者が「小川博司」となっている書籍の中には、音楽社会学者の小川博司氏によるものもあるため、注意が必要です。購入の際は、著者や内容をよく確認する必要があります。

まとめ

小川博司氏は、CD、CD-R、Blu-ray Discといった、現代のデジタル社会に欠かせない光ディスク技術の開発に貢献した、日本の代表的な技術者の一人です。ソニーでの長年の経験と知識を活かし、現在もサルーステック株式会社で新たな技術開発に挑戦し続けています。その功績は、光ディスク技術の進歩とともに、後世に語り継がれることでしょう。

外部リンク

* SaLusTek>About

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