小川精機

小川精機株式会社について

小川精機株式会社（おがわせいき）は、日本に本社を置く模型用エンジンの製造メーカーで、双葉電子工業の子会社です。 その発足以来、模型の世界で様々な技術革新を通じて、内燃機関（グローエンジン）の制作において業界のリーダーとして活躍しています。彼らの製品は、実際のエンジンと同様の作動原理を持ちながら、点火方式において違いがあります。そのため、模型界での評価やニーズに応える技術を常に追求しています。

製品と技術

小川精機はグローエンジンを中心に、模型用パルスジェットやモデル用ロータリーエンジンの量産を世界で初めて実現したベンチャーとして知られています。また、4サイクルエンジンやスーパーチャージャー、燃料噴射装置といった先進的な技術も積極的に開発しており、これにより多くの模型愛好者にとって欠かせない製品となっています。

特に、飛行機型模型の大西洋横断に使用されたOSエンジンは、その信頼性を証明しています。さらにかつてはライブスチーム（模型蒸気機関車）も手掛け、その分野でも重要な役割を果たしてきました。

沿革

小川精機の歴史は1936年に始まります。創業者の小川重夫氏が自宅の一部に小さな工場を設け、模型用蒸気エンジンの製造を始めたところからスタートしました。1941年には正式に株式会社として法人化され、1968年にはロータリーエンジンを発売、グラウプナー社へのOEM供給を開始しました。1978年からはライブスチームの販売が始まり、1983年には新たな工場が奈良に設立されます。

その後も技術革新を続け、1993年には双葉電子工業グループの一員となりましたが、2020年にはライブスチームの販売終了を発表し、製品の新規生産を停止しました。

主な製品群

小川精機の製品群には、以下のような多様な模型用エンジンがあります：

• - 飛行機用エンジン（2ストローク、4ストローク）
• - ロータリーエンジン
• - ヘリコプターやカー、マリーン用エンジン
• - ネジやパーツなどのアクセサリー類

電子機器およびエネルギー効率を高めるための関連製品（例：O.S. GLOW PLUGやNITRO-Xなど）も揃えており、多くの模型クリエーターのニーズに応えています。

安全な取り扱い

ライブスチーム製品の使用に際しては、幾つかの注意点もあります。長期間使用しないボイラーは、水分に含まれるミネラル分により安全弁が固着することがあるため、事前に整備することが推奨されています。また、使用する水はミネラル成分が少ない精製水が望ましいとされています。さらに、1970年代から80年代にかけて一部製品にはアスベストが使用されているため、これらの製品に関しては慎重な取り扱いが求められます。1980年以降の製品にはアスベストは含まれていません。

小川精機株式会社は、長年にわたり模型産業において新たな視点を提供し続ける重要な存在であり、今後の発展にも期待が寄せられています。

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