小川駅 (東京都)

東京都小平市小川東町一丁目に所在する小川駅は、西武鉄道の駅の一つで、国分寺線と拝島線が乗り入れています。西武鉄道の中でも特に歴史が古く、国分寺駅や東村山駅と並び、創業期の川越鉄道時代から続く駅です。駅番号は国分寺線がSK04、拝島線がSS31と、各路線に個別の番号が付与されています。また、小川駅管区として、恋ヶ窪駅、鷹の台駅、そして拝島線内の各駅を管理しています。

小川駅の歴史は、現在の国分寺線の前身である川越鉄道が開業した1894年（明治27年）12月21日に始まりました。その後、1950年（昭和25年）5月15日には上水線（現在の拝島線の一部）が玉川上水まで開業し、さらに1962年（昭和37年）9月1日には小川駅と萩山駅の間が開通しました。現在の橋上駅舎は1964年（昭和39年）7月19日に使用が開始されています。かつては貨物営業も行っており、1981年（昭和56年）3月31日まで、都内における西武鉄道の最後の貨物取扱駅でした。近年では、2012年（平成24年）に駅構内店舗が開業するなど、サービス面の拡充も図られています。

駅構造は、地上に島式ホーム2面4線を有し、それらを跨ぐ橋上駅舎を備えています。最大の特徴は、国分寺線と拝島線の列車が同一ホーム上で乗り換え可能である点で、利用者はスムーズな乗降を行うことができます。ホームは、拝島線の長編成化に対応するため、1988年（昭和63年）に改築され、同時に橋上駅舎も改修されました。4番ホーム脇には側線があり、一部の回送列車の待避や、譲渡車両の方向転換のため東村山方面へ折り返す際に使用されることがあります。元々国分寺線の駅として開業した経緯から、後に乗り入れるようになった拝島線の列車は、発車時に渡り線を通過する構造となっています。小平・西武新宿方面へ向かう場合、拝島線直通だけでなく、一度国分寺線の列車に乗り東村山駅で乗り換えるルートも、同一ホームでスムーズに選択可能です。

改札口は2階にあり、バリアフリー設備としてエレベーターが設置されています。駅周辺に福祉施設や病院が多い事情を考慮し、ブリヂストンなどの協力も得て、西武鉄道の駅の中でも比較的早期に整備が進められました。エレベーター利用者向けには専用の改札口も設けられています。トイレは改札外にのみ設置されており、2階に男女用、西口1階に多機能対応の「だれでもトイレ」があります。

利用状況として、近年の2023年度の1日平均乗降人員は25,763人で、これは西武鉄道全92駅の中で36位にあたり、比較的利用者の多い駅と言えます。

駅周辺は、東口と西口で異なる様相を見せています。東口側には主要幹線である府中街道が通り、かつてはブリヂストン東京工場への引き込み線があり、これが現在の拝島線の一部となりました。このエリアには小平市立小平第六小学校や小平市立小平第二中学校などの教育機関や、複数の商業施設、ブリヂストン小平体育文化センターがあります。JR武蔵野線の新小平駅も南東約1kmに位置し、徒歩で20分程度の乗り換えが可能です。西口側には、明治学院中学校・高等学校や明法中学校・高等学校など複数の学校、東京障害者職業能力開発校などの施設が集まっています。地域に根ざした中宿商店街もあります。駅前に直接乗り入れる路線バスはありませんが、西口近くに小平市コミュニティタクシーの乗降所が設けられています。

現在、小川駅周辺では大きな変化が進んでいます。特に西口地区では再開発事業が進行中で、2026年には商業施設を含むタワーマンションなどが完成予定です。これと連携し、西武鉄道と小平市は駅舎の建て替えと自由通路の整備、鉄道施設の改良に関する計画を進めており、2031年度の完了を目指しています。

駅の発車標には「かけこみ乗車はおやめ下さい」といった他の駅では珍しい注意喚起が表示されている点も特徴の一つです。

隣接する駅は、西武鉄道の路線において、国分寺線では鷹の台駅（SK03）の次が当駅（SK04）、東村山駅（SK05）の前に位置します。拝島線では萩山駅（SS30）の次が当駅（SS31）、東大和市駅（SS32）の前に位置しています。拝島線は全ての列車種別が停車します。

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