小松清宗

小松清宗（こまつ きよむね）

生涯

小松清宗は、江戸時代中期から後期にかけての薩摩藩士であり、家格は一所持でした。吉利郷の私領主である小松家の当主を務めました。また、薩摩藩における初代御大番頭の一人でもあります。彼は、小松清香の異母弟であり、後に養子として小松家を継ぎました。

小松家に入る前は、家格一所持格の島津準二男家の4代目当主でした。初めは島津久通と名乗り、後に清行、さらに清宗と改名しました。通称は、島津準二男家にいた時は權太郎、家督相続後は大蔵、小松家に入ってからは仙十郎、主悦、相馬、右近と変わりました。

島津久春（後に久純に改名）の三男として生まれ、母は田中国兵の娘でした。三男であったため、本来は三崎氏を称するはずでしたが、長兄・島津久丘に嗣子がいなかったため、その養子となり、兄の死去に伴い家督を相続し、島津大蔵久通と称しました。

宝暦4年（1754年）12月13日に今和泉島津家の当主島津忠郷が死去したため、異母兄の小松清香の養嗣子であった安之助（島津吉貴の八男）が今和泉家を相続することになり、宝暦6年（1756年）2月21日に安之助は小松家を出て今和泉家を相続しました。後に安之助は島津忠温と改名しました。これにより、小松家の後継者がいなくなったため、藩命により島津準二男家当主であった異母弟の島津久通が小松家の養子となることが決定しました。

久通は島津準二男家を隠居して小松家に入り、小松仙十郎清行と改名しました。準二男家は、叔父で分家筋の三崎文大夫明見が相続し、島津大蔵久迢と改名しました。天明元年（1781年）に清香の隠居を受けて家督を相続しました。

清宗には実子がなかったため、実家の島津準二男家から久迢の孫である島津久儔の次男を養子に迎えました。これが小松清穆です。

系譜

父：島津大蔵久春
母：田中新助国兵の娘
養父：島津久丘、小松清香（1714-1786）
室：不詳
養子：小松清穆（1793-1856） - 島津久儔の次男

参考文献

村山知一『近世・禰寝文書』文昌堂、平成13年5月
* 「鹿児島県史料集 (vi) 諸家大概、別本諸家大概、職掌起原 御家譜」

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