小林守夫

小林 守夫（こばやし もりお）

小林守夫は、1935年9月2日生まれの日本の音響監督および演出家であり、特に洋画の吹替えにおいて長年の実績を持つ著名な存在です。東京向島で生を受け、彼の芸術的な道は歌舞伎の鑑賞を契機に始まりました。日本大学芸術学部を卒業後、1960年に東北社（現在の東北新社）に入社しました。入社当初は翻訳に関わる業務を行っていましたが、やがて海外作品の吹替え制作に従事することになります。

彼の演出家としての初めての仕事は、1961年に担当した連続ドラマ『ハイウェイ・パトロール』でした。この作品を皮切りに、小林は膨大な数の洋画吹替えに携わり、映画やアニメーションの音響監督としてもその名を轟かせました。近年では、東京声優アカデミーで教鞭を執り、若手声優の育成にも情熱を注いでいます。

小林のキャリアは、彼を大ベテランとして知られるようにしました。同じく演出家であり、かつ小林の助手を務めた小山悟は、彼が多くの大作を手掛けてきたことを強調しています。また、小林清志や広川太一郎といった著名な声優たちにとって、彼は声優活動を始めるきっかけを与えた人物でもあります。小林清志とは長年の親交があり、お互い「きよしさん」「もりおくん」と呼び合う関係です。清志は小林のことを「終生の戦友」と称しています。

インタビューでは、彼が演出を手掛けた作品の中で特に印象に残る役者として久米明のハンフリー・ボガートや、野沢那智のアル・パチーノを挙げています。また、著名な作品である『ROOTS／ルーツ』におけるチキン・ジョージ役を担当した内海賢二についても言及しています。

小林は自らの作品に想いを寄せ、特に『ゴッドファーザー』シリーズには強い思い入れを持っていると語ります。また、同じく『大脱走』への参加も、「手掛けたことは今でも私の誇りです」と述べています。彼の演出による映像作品は、単に娯楽としてだけでなく、多くの人々に感動やメッセージを伝えるものとして評価されています。

主な演出作品

映画の吹き替え

• - 青い体験シリーズ
• - ゴッドファーザーシリーズ
• - ダーティハリー2
• - タイタニック
• - ウォール街
• - 狼たちの午後

ドラマの吹き替え

• - ハイウェイ・パトロール
• - ルーツ
• - ヒルストリート・ブルース

アニメーションの吹き替え

• - 草原の少女ローラ

小林守夫は、その幅広い作品と影響力により、日本の声優業界で欠かせない存在となっています。彼の指導の下、多くの後進たちが育っていることは、彼の偉業を物語っています。今後も彼の活動から目が離せません。

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