小河正儀

小河正儀の生涯

小河正儀は、1894年（明治27年）12月2日に生まれ、1977年（昭和52年）1月7日に亡くなった、日本の官僚、弁護士です。内務省、警察、拓務省といった官庁で要職を歴任し、県知事、樺太庁長官、海軍司政長官を務めました。彼の生涯は、日本の近代史における重要な一側面を映し出しています。

生い立ちと学歴

小河正儀は、山口県山口町今道町（現在の山口市）で生まれました。第五高等学校を卒業後、1918年に東京帝国大学法科大学を卒業。同年10月には高等試験行政科試験に合格し、内務省に入省しました。

官僚としてのキャリア

内務省では、和歌山県属を皮切りに、警保局図書課勤務、静岡県警視、関東庁事務官兼同参事官、関東庁警視、朝鮮総督府秘書官、同事務官・殖産農務課長、拓務省書記官・朝鮮部第一課長、台湾総督府事務官、拓務省大臣官房会計課長など、多岐にわたる役職を歴任しました。

1936年10月には青森県知事に就任し、腸チフス流行への対処にあたりました。その後、1939年3月には三重県知事に転任し、神宮の尊厳保持、生産力の拡充、銃後援護施設の強化、県民生活の安定に尽力しました。1940年4月には樺太庁長官に転じ、1943年7月までその職を務めました。同年、官界を退きました。

1944年8月には海軍司政長官に任じられ、海南海軍特務部総監として終戦を迎えました。戦後、公職追放となりました。

弁護士としての活動

戦後は故郷に戻り、1946年に弁護士として開業しました。特に、仁保事件では、兄である小河虎彦と共に弁護を担当しました。

親族

兄: 小河虎彦（弁護士）

栄典

1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章

まとめ

小河正儀は、官僚として、また弁護士として、激動の時代を生きた人物です。彼の業績は、日本の近代史を理解する上で重要な手がかりとなります。

参考資料

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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