小渕ダム

小渕ダムについて

小渕ダムは、岐阜県可児市に位置する重要な水資源管理施設であり、木曽川水系の久々利川に建設されています。このダムは1951年に完成し、日本で初めてのロックフィルダムです。高さは18.4メートルで、主に洪水調節と農地防災を目的としています。また、小渕ダムは小渕ため池や小渕防災溜池、可児川防災小渕ダムとも呼ばれており、地域の防災および水資源の管理に寄与しています。

構造と特徴

小渕ダムは、ロックフィルダムとしての特性を持ち、岩石を用いて高く立てられています。ロックフィルダムとは、水を貯えるための土台部分に岩を積み上げ、内側には水を通さない層を配置することで構造を強化したダムの一種です。小渕ダムでは、上流側にコンクリートで舗装された遮水壁が設けられており、これにより水が流出しないように設計されています。このため、コンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム、またはコンクリートフェイシングフィルダムとして知られています。

このタイプのダムは、日本国内でも少なく、現在では小渕ダムを含む4基のみが存在します。特に、隣接する石淵ダムと共に、その歴史的意義が評価されています。石淵ダムは小渕ダムに比べて建設時期が異なるため、ロックフィルダムとしての初のダムはどちらかについては議論があります。

観光とアクセス

小渕ダムは観光スポットとしても人気です。交通アクセスは、JR太多線の可児駅から車で約20分ほどです。ダム周辺は公園として整備されており、春には桜、秋には美しい紅葉を楽しむことができます。また、東海自然歩道が整備されており、ハイキングコースとしても利用されています。

さらに、周辺には「小渕橋」と呼ばれる歩行者用の橋が架かっており、昔はメロディーが流れる仕組みがありました。このため、「メロディー橋」として親しまれています。遊具や駐車場も完備されており、多くの訪問者にとって楽しめる目的地となっています。

湖での釣りも楽しむことができ、釣りを行う場合は入漁料500円を可児漁業協同組合に支払う必要があります。このように、自然と触れ合いながら多様なレクリエーションが楽しめる場所です。

周辺の見どころ

小渕ダムの周辺には「みたけの森」や「久々利春秋園」、「荒川豊蔵資料館」といった観光スポットも点在しています。これらの場所では、地域の文化や自然をさらに深く知ることができ、訪れた人々にとって充実した体験となるでしょう。

ダムやその周辺の自然環境は、地域における防災や水資源管理だけでなく、観光地としての価値も高めています。訪れる際には、これらの要素を十分に楽しんでほしいです。

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