小田原文学館

小田原文学館の紹介

小田原文学館は、神奈川県小田原市に位置する公共の文化施設です。この文学館は、小田原出身や、この地にゆかりのある作家たちの生涯や作品を展示・紹介することを目的としています。1994年に元宮内大臣である田中光顕の別邸を利用して開館しました。文学館は、その豊かな文化的背景と歴史を持つ建物としても注目されています。

施設の構成

小田原文学館は本館と別館の二つの建物から成り立っています。どちらの建物も国の登録有形文化財に指定されています。本館は1937年に建設されたスパニッシュ瓦葺きの洋風建築で、RC造の3階建て本館部分と、木造の1階建て管理棟からなる特徴的な施設です。一方、別館は1924年に建てられた木造の2階建て和風建築で、1998年からは白秋童謡館として利用されています。また、敷地内には、曽我谷津から移築された尾崎一雄邸の書斎もあり、訪れる人々に歴史的な価値を提供しています。

記念碑

文学館周辺には、さまざまな文学者にちなんだ記念碑も設置されています。例えば、白秋童謡碑には童謡「赤い鳥小鳥」の歌詞が刻まれており、同じものが伝肇寺境内にも存在します。その他にも、北條秀司碑（2002年建立）、藤田湘子碑（2005年建立）、北村透谷碑（2010年に小田原城址公園から移設、2011年に除幕式が行われました）などがあります。

展示内容

本館の展示室は、各階ごとに小田原出身の著名な文学者に特化した展示が行われています。1階の第1・第2展示室では、北村透谷や尾崎一雄、川崎長太郎といった作家の作品が紹介されています。2階の第3展示室（東側）では、牧野信一、北原武夫、藪田義雄、福田正夫の作品が展示され、同じく2階の第4展示室（西側）では、谷崎潤一郎、三好達治、北條秀司といった文学者の作品が取り上げられています。別館の白秋童謡館では、北原白秋やマザー・グースに関する展示が行われています。

利用案内

小田原文学館の観覧料は、本館と別館共通で、大人250円（20名以上の団体は180円）、小・中学生は100円（20名以上の団体は70円）です。なお、休館日は月曜日（祝日の場合は翌平日）と年末年始（12月28日から1月3日）です。開館時間は、3月から10月は午前10時から午後5時（入館は午後4時30分まで）、11月から2月は午前10時から午後4時30分（入館は午後4時まで）です。

アクセス

小田原文学館へのアクセスは、公共交通機関を利用する場合、小田原駅東西自由通路東口から徒歩で約20分です。また、小田原駅東西自由通路東口から箱根方面行きのバスに乗り、「箱根口バス停」で下車し、そこから徒歩約5分でもアクセスが可能です。車でのアクセスは、西湘バイパス早川ICから国道135号及び国道1号を経由し約10分となります。また、館内には無料駐車場が7台分用意されています。

文化的な体験を提供する小田原文学館は、文学ファンや観光客にとって訪れる価値のあるスポットです。

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