小相木町

群馬県前橋市に属する小相木町（こあいぎまち）は、同市西部に位置する地域です。町内には小相木町と小相木町一丁目があり、その郵便番号は371-0831となっています。2013年時点の面積は約0.58平方キロメートルです。

地理
この地域は、前橋市の中心部から見て西側に広がる前橋台地上、雄大な利根川の右岸に位置しています。地域内を流れる河川としては、前述の利根川が挙げられます。前橋台地の地形は、古くから人々の生活や集落の形成に影響を与えてきました。

歴史
小相木という地名は、江戸時代にはすでに存在していたと考えられています。江戸時代初期には総社藩の領地でしたが、その後、高崎藩の管轄を経て、寛延2年（1749年）からは前橋藩の領地として支配されました。近代に入り、町村制が施行された1889年（明治22年）4月1日、小相木村は周辺の箱田村、前箱田村、川曲村、稲荷新田村、下新田村、上新田村、後家村、江田村、古市村と合併し、群馬郡東村の一部となりました。その後、1896年（明治29年）4月1日の郡統合によって、引き続き群馬郡に所属します。昭和の時代に入り、1954年（昭和29年）4月1日には、東村は元総社村、上川淵村、芳賀村、桂萱村、下川淵村、そして群馬郡総社町といった周辺の1町5村と共に前橋市に編入されました。これにより、住所表記が前橋市小相木町となります。前橋市への編入後も町域の変更があり、1969年（昭和44年）には町内の一部が光が丘町として分離しました。さらに、1978年（昭和53年）には、かつての小相木町の区域と、石倉町、古市町の一部が合わせて小相木町一丁目を形成しました。この際に、小相木町の一部が古市町一丁目や下石倉町に組み入れられるなど、複雑な町域再編が行われています。

地名の由来
「小相木」という地名の起源については、古くから様々な説が存在します。その一つに、古代の交通路である東山道に設けられていた「国府駅（こうえき）」との関連を指摘する説があります。「こうえき」という読み方が長い年月を経て訛り、「こあいぎ」すなわち小相木という地名になったのではないかと考えられています。この説は、地域の歴史的背景や立地を考慮すると有力なものとされていますが、確定的なものではありません。

現在の状況（一部）
地域には、2017年（平成29年）8月31日現在の情報として、世帯数と人口に関するデータが存在します。また、前橋市の市立小・中学校に通う児童・生徒については、学区が定められています。具体的な数値や学区の内容については、最新の情報をご確認ください。

交通
地域の公共交通として、鉄道駅は町内に設置されていません。道路網としては、国道は通過していませんが、主要な県道である群馬県道・埼玉県道13号前橋長瀞線が町内を通っており、地域内外を結ぶ幹線道路としての役割を果たしています。バスによる公共交通サービスは利用可能です。

施設
小相木町内には、地域住民の安全を守る重要な施設の一つとして、前橋市消防局西消防署利根分署が置かれています。

参考文献
本記事の作成にあたっては、『角川日本地名大辞典 10 群馬県』（「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編、角川書店、1988年）などを参考にしています。

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