小野知大

小野知大：才能と努力が織りなす長距離ランナーの軌跡

1999年、大分県大分市に生まれた小野知大選手は、持ち前の才能とたゆまぬ努力で、日本の陸上界を代表する長距離ランナーへと成長しました。両親の願いを込めて名付けられた「知大」の名の通り、多くの人々に知られる存在となった彼の歩みをたどってみましょう。

野球から陸上へ、才能が開花

小学生時代は野球に打ち込んでいた小野選手ですが、同時に長距離走でも非凡な才能を発揮していました。その才能を見抜いた大分市立坂ノ市中学校の陸上部監督の勧誘を受け、陸上部に入部。すると、持ち前の才能は一気に開花します。中学3年時には、全国中学校駅伝大会で2区区間賞を獲得。30人もの選手を抜き去る圧巻の走りで、その名を全国に知らしめました。さらに、ジュニアオリンピック陸上競技大会3000mでも優勝を果たし、駅伝とトラック競技の両面で活躍を見せました。

アジアユース選手権での銀メダルと故障からの復活

大分県立鶴崎工業高等学校に進学後も活躍は続きます。2015年5月には、第一回アジアユース陸上競技選手権3000mに日本代表として出場し、銀メダルを獲得。将来を嘱望される存在となりました。しかし、その後は腰の疲労骨折に見舞われ、中学時代のような目覚ましい活躍はできませんでした。

箱根駅伝への憧れはなく、実業団へ

高校卒業後、小野選手は「箱根駅伝に憧れはない」と、大学進学の道は選びませんでした。旭化成に入社し、実業団での挑戦を開始します。入社2年目には、高校時代の故障の影響で増加していた体重を約10キロ減量。その成果はすぐに表れ、全日本実業団対抗陸上競技選手権大会ジュニア5000mで優勝。西政幸監督からは「1人で引っ張って、ぶっちぎって勝った。ジュニアじゃない」と高い評価を受けました。

ニューイヤー駅伝での区間新記録とチーム4連覇

熊本甲佐10マイル公認ロードレース大会ではチーム内2番手の好成績で5位入賞を果たし、ニューイヤー駅伝の出場権を獲得。2020年元日に行われたニューイヤー駅伝では、6区を担当。首位のトヨタ自動車からわずか5秒差の2位でたすきを受けると、区間賞経験者である田中秀幸選手を4キロ過ぎで抜き去り、一気にトップに躍り出ました。さらに、小野選手はチームの先輩である市田宏選手が持つ区間新記録を36秒も更新する快走を見せ、トヨタ自動車に46秒差をつけてアンカーにたすきをつなぎました。アンカーの鎧坂哲哉選手も区間新記録で走りきり、チームは大会新記録で4連覇を達成。小野選手の活躍が、チームの勝利に大きく貢献しました。

GMOアスリーツ所属、さらなる高みへ

旭化成陸上部を経て、現在はGMOアスリーツに所属。さらなる高みを目指し、日々トレーニングに励んでいる小野選手。彼の今後の活躍から目が離せません。才能と努力を兼ね備えた小野知大選手の、今後の活躍に期待しましょう。

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