小関翔太

小関翔太：楽天イーグルスで活躍した捕手の軌跡

小関翔太氏は、1991年9月6日、福岡県北九州市で生まれました。小学校2年からソフトボールを始め、中学時代は硬式野球のボーイズリーグ「小倉バディーズ」に所属。高校では東筑紫学園高等学校に進学し、1年夏からベンチ入り、秋からはレギュラー捕手として活躍しました。同世代には、九州国際大学付属高校の河野元貴氏や福岡工大城東高校の梅野隆太郎氏といった強豪捕手がおり、激しい競争を繰り広げました。特に河野氏とは幼稚園からの幼馴染だったそうです。高校2年夏からはチームの中軸を担い、高校通算30本塁打を記録するなど、打撃面でも才能を発揮しました。

2009年のドラフト会議で、東北楽天ゴールデンイーグルスから3巡目で指名を受け、プロ入りを果たします。

プロ入り後は、地道な努力を重ねました。2010年はイースタンリーグで17試合に出場し、打率.154。2011年には34試合に出場し、打率.230、1本塁打を記録しました。しかし、一軍での出場機会はなかなか巡ってきませんでした。転機が訪れたのは2013年。チームが日本シリーズ初制覇を果たし、アジアシリーズへの出場権を獲得したのです。このアジアシリーズで、小関氏は台湾遠征メンバーに選ばれ、予選リーグのオーストラリアのチームとの試合でスタメンマスクをかぶります。この試合で、満塁の場面で走者一掃の先制三塁打を放つなど大活躍し、チームの勝利に大きく貢献。MVPにも選ばれました。

2014年には、初めて一軍春季キャンプに参加し、オープン戦でも一軍に帯同。4月2日のオリックス戦で一軍デビューを果たし、4月4日のソフトバンク戦ではスタメン出場を果たします。5月25日のヤクルト戦では、新外国人投手のトラビス・ブラックリー投手とバッテリーを組み、初打点を記録。ブラックリー投手の来日初勝利に貢献しました。

2015年は開幕一軍入りを果たすも、出場機会は限られました。しかし、嶋基宏選手の骨折や伊志嶺忠選手の負傷により、スタメン出場機会が増え、7月7日のソフトバンク戦では武田翔太投手からプロ初本塁打を記録します。その後は、嶋選手の復帰や伊志嶺選手の好調もあり、出場機会が減少。9月17日に登録抹消となりました。

2016年は足立祐一選手の台頭もあり、7試合の出場に終わりました。2017年はキャンプ直前に左足甲の疲労骨折の手術を受け、二軍での出場もありませんでした。そして、10月28日、球団から戦力外通告を受けました。

プロ野球選手としてのキャリアを終えた小関氏ですが、その卓越した捕球能力は高く評価されていました。高校時代には、二塁送球1.8秒、コントロールの良い軌道の安定した送球で、盗塁阻止率9割超を誇りました。

2018年からは、社会人野球の新日鐵住金かずさマジック（所属は日鉄住金環境）に加入し、新たなステージで野球人生を歩み始めました。楽天での経験、そして培ってきた高いスキルを活かし、更なる活躍が期待されます。小関翔太氏の野球人生は、努力と才能、そして周囲の支えによって彩られた、感動的な物語です。

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