尾花沢盆地

尾花沢盆地

尾花沢盆地は、山形県の東部に位置する盆地で、三方を山々に囲まれた地形が特徴です。東には奥羽山脈、西には出羽山脈が連なり、北は猿羽根峠を境に新庄盆地と接しています。盆地の西側を最上川が流れ、東部からは丹生川が合流しています。南側の山形盆地との境界は明確ではありませんが、気候的には積雪量の違いによって区別できます。

地理

尾花沢盆地は、山形県の中央部を占める村山地方の北部に位置しています。盆地内には尾花沢市と大石田町の2つの自治体があります。尾花沢市は丹生川や朧気川、野尻川の流域に広がり、大石田町と尾花沢市北部の芦沢地区は最上川本流に面しています。一帯は北村山地区と呼ばれ、山形盆地に位置する村山市や東根市も含まれます。

気候

盆地特有の気候により、昼夜の寒暖差が大きく、特に冬季の降雪量は国内有数の多さです。最上川を吹き抜ける北西の季節風が奥羽山脈にぶつかり、その西側で大量の雪を降らせます。平野部でも積雪が2メートルを超えることは珍しくありません。

産業

農業

主な産業は農業で、特に稲作が盛んです。また、尾花沢スイカは夏季の生産量が日本一であり、全国的に知られています。

観光業

観光業も重要な産業です。尾花沢市の銀山温泉は、大正ロマンの雰囲気が漂う温泉地として人気を集めています。また、尾花沢市や大石田町次年子地区はそばの産地としても有名で、山形そばを代表する地域です。尾花沢市は、山形花笠まつりの発祥の地でもあり、毎年8月には「おばなざわ花笠まつり」が開催されます。

交通

1999年に山形新幹線が新庄まで延伸し、2014年には尾花沢新庄道路が開通するなど、交通の便は大きく向上しています。

鉄道

盆地の中心駅は大石田駅です。

山形新幹線: 大石田駅から新庄、山形、東京方面へ直通。
奥羽本線（山形線）: 新庄駅から米沢駅までの区間が通り、尾花沢市に芦沢駅、大石田町に北[[大石田駅]]があります。
旧山形交通尾花沢線: 1970年まで大石田駅から尾花沢駅を結んでいました。

道路

主要な道路は尾花沢市を中心に整備されています。

尾花沢新庄道路: 東北中央自動車道に組み込まれる予定の道路で、現在無料で通行できます。
国道13号: 盆地を南北に縦断し、近年4車線化が進んでいます。
国道347号: 国道13号と交差し、最上川西岸の寒河江市と東の宮城県大崎市を結んでいます。

山形盆地断層帯

尾花沢盆地を貫く山形盆地断層帯は、長さ約60kmの活断層です。平均活動周期は約3000年で、過去1万年間に少なくとも3回は活動した可能性があります。将来の地震発生予測では、30年以内にマグニチュード7.8程度の地震が発生する確率が比較的高く、その場合、山形県内陸部全域で震度6強の揺れに見舞われるとされています。

関連項目

最上川流域の盆地・平野:
米沢盆地
長井盆地
山形盆地
上山[[盆地]]
新庄盆地
庄内平野
山形県の4つの地方:
村山地方
置賜地方
庄内地方
最上地方
日本三雪（豪雪地帯）:
越後高田（現新潟県上越市）
飛騨高山（岐阜県高山市）
出羽尾花沢（山形県尾花沢市）

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