居能駅

居能駅について

居能駅（いのうえき）は、山口県宇部市居能町二丁目に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅である。この駅は、宇部線と小野田線が交差する重要な地点であり、宇部線が所属線となっている。小野田線においては、この駅が正式な起点となっているが、運行の便宜上は隣接する宇部新川駅からの始発、終着が一般的である。

歴史

居能駅の歴史は1929年に始まる。5月16日に宇部電気鉄道によって、沖ノ山旧鉱駅（後の宇部港駅）から居能停留場へ至る区間が開業した。この時、居能は停留場に過ぎなかったが、1938年11月6日には現在地に移転し、駅へと昇格した。

1941年には宇部電気鉄道が宇部鉄道に合併され、1943年5月1日にその後国有化され、宇部西線の一部となった。1945年には宇部西線貨物支線が開通し、居能駅から岩鼻駅までが結ばれる。

1948年に宇部西線が小野田線に改称され、以後この駅も小野田線に属することとなる。そして1952年4月20日には、宇部駅（現・宇部新川駅）との間に連絡線が開業し、駅の役割が増すことになる。このプロセスで、居能駅は宇部線の一部となった。国鉄分割民営化に伴い、1987年4月1日からはJR西日本および日本貨物鉄道の駅となった。

その後も駅はさまざまな変遷を経て、2002年には無人化され、2014年には日本貨物鉄道の駅も廃止された。その結果、貨物の取り扱いは終了し、居能駅は完全に旅客専門の無人駅となった。

駅構造

居能駅は、単式ホームと島式ホームを持つ相対式2面2線の構造をしている。駅舎は単式ホーム側に位置し、両ホームは跨線橋で結ばれている。無人駅であるため、インフォメーションは自動券売機によって提供されている。

かつて使われていた2番のりばは現在は使用されておらず、電車の入線はできなくなっている。ホームへのアクセスは、3番のりばを通して行われる。

利用状況

居能駅の乗車人数は、時期によって変動があるが、近年のデータによると、1日の平均乗車人員はおおよそ一定の利用状況が報告されている。

駅周辺

駅周辺には、協和発酵キリン宇部工場や宇部市西部浄化センター、宇部市中央卸売市場などが立地しており、地域の経済活動を支えている。また、国道190号に近いことから交通の便も良好である。駅前のバス路線は1993年頃に撤退しているが、車でのアクセスは容易である。

隣の駅

居能駅の隣には、宇部新川駅と岩鼻駅があり、共に西日本旅客鉄道（JR西日本）が運営する宇部線と小野田線の路線に接続している。かつて存在した日本貨物鉄道（JR貨物）の路線も、時代の変遷と共に利用形態が変わってきた。

以上、居能駅は長い歴史を持ち、地域の交通網において重要な役割を果たしてきた駅である。

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