山下克明

山下克明氏は、1952年千葉県に生まれ、日本史学者として活躍しています。青山学院大学文学部史学科を卒業後、同大学大学院文学研究科博士課程を単位取得退学。1997年には「平安時代の宗教文化と陰陽道」の研究で、青山学院大学から博士（歴史学）の学位を授与されました。現在は、大東文化大学東洋研究所兼任研究員として、研究活動を続けています。

山下氏の研究の中心は、平安時代の宗教文化と陰陽道です。陰陽道は、古代中国に起源を持つ自然哲学思想で、日本においては独自の発展を遂げ、社会や文化に大きな影響を与えました。山下氏は、文献史料を丁寧に読み解き、陰陽道の思想や儀礼、そしてそれが平安貴族社会にどのように浸透していったのかを明らかにしています。

著書を通して、山下氏の研究成果に触れることができます。

『平安時代の宗教文化と陰陽道』（岩田書院、1996年）
『陰陽道の発見』（日本放送出版協会、NHKブックス、2010年）
『平安時代陰陽道史研究』（思文閣出版、2015年）
『平安貴族社会と具注暦 日記で読む日本史2』（臨川書店、2017年）
『陰陽道 術数と信仰の文化』（臨川書店、2022年）

これらの著書を通じて、陰陽道の歴史や文化、そしてそれが日本社会に与えた影響について、深く理解することができます。

特に『陰陽道の発見』は、NHKブックスとして出版されたこともあり、一般読者にも読みやすい入門書として広く読まれています。また、『平安時代陰陽道史研究』は、より専門的な研究書として、陰陽道研究に携わる研究者にとって重要な文献となっています。

また、監修として、

『図説安倍晴明と陰陽道』(河出書房新社、2004年)

も手掛けています。大塚活美氏と読売新聞大阪本社が編纂した本書は、安倍晴明と陰陽道について、図説を用いてわかりやすく解説したもので、陰陽道の世界を視覚的に理解するのに役立ちます。

山下克明氏は、長年にわたり平安時代の宗教文化と陰陽道研究に貢献してきた、日本を代表する日本史学者の一人です。その研究成果は、著書や論文を通じて広く公開されており、陰陽道研究の発展に大きく寄与しています。

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