山下律夫

山下律夫について

山下律夫（やました りつお、1944年10月20日 - 2011年4月10日）は、愛媛県南宇和郡愛南町に生まれたプロ野球選手で、ポジションは投手として活躍しました。右投げ、右打ちのスタイルで、多くのファンに愛される選手でした。

高校時代

松山商業高校で野球を学び、1961年に夏の甲子園に出場しましたが、2回戦で報徳学園に敗れました。翌年の1962年には春の選抜大会に進出し、PL学園との準決勝で完封勝利を収めたものの、作新学院に惜敗し、優勝には至りませんでした。山下選手の高校時代には、後にプロでチームメイトとなる藤原満選手や、先輩の千田啓介選手が在籍していました。

大学時代

高校卒業後、1963年に近畿大学に進学。ここで彼は関西六大学野球リーグで才能を開花させました。特に1966年春季リーグでは、12試合登板、9勝2敗、防御率0.40の成績を残し、リーグ初優勝に貢献しました。その後の大学全日本選手権では準優勝に留まりましたが、彼のパフォーマンスはプロ球団の注目を集めました。特に、下手からの速球と切れの良いカーブを武器に、在阪4球団や巨人のスカウトから熱い視線を浴びました。

プロ入りとキャリア

1967年、2次ドラフトで大洋ホエールズに入団。初年度から数試合登板しましたが、結果は出ませんでした。しかし、1968年には一軍に定着し、初勝利を挙げると、その後は安定した成績を残しました。69年には自己最多の15勝を記録し、規定投球回にも到達しました。

1970年代に入ると、彼の成績は安定し、1973年には13勝。1974年には一度のセーブ記録も残しましたが、以降は勝ち星が伸び悩む時期が続きました。特に1976年からのトレードによる流動を経て、1977年にはクラウンライターライオンズに移籍し、ここで新たな役割を見出しました。

1980年にはプロ通算100勝を達成し、その後も多くの試合に出場しましたが、1982年をもって引退。選手生活を通じて、多様な投法やリリースの幅広い変化で知られ、「揺さぶり投法」という独自のスタイルを確立しました。

引退後の活動

引退後はテレビ番組の解説者として活躍しました。当初は新たな道に困惑しつつも、段々と野球関連の仕事に戻ることができた彼は、1983年から1984年の間にテレビ埼玉で解説を務めました。彼の野球への情熱は引退後も色あせることはありませんでした。

選手としての特徴

サイドスローを駆使した投球が持ち味で、カーブやシンカー『山ボール』を駆使した独特な投法が特徴でした。彼の投球術は、柔軟にリリースの種類を使い分けることができ、多くの打者を手玉に取っていました。

成績の記録

• - 初登板：1967年4月27日
• - 初勝利：1968年6月1日
• - 通算100勝：1980年10月10日
• - 通算500試合登板：1982年7月13日

その後も彼の足跡は多くのファンと選手たちに受け継がれ、現在もその投球スタイルは後進に影響を与えています。彼の野球人生は、愛媛県出身者の誇りとなっています。

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