山下長津田線

山下長津田線：横浜の都市構造を支える幹線道路

山下長津田線は、横浜市中区の山下町から緑区の長津田町に至る、全長約20kmの都市計画道路です。正式名称は「横浜国際港都建設計画道路3・3・3号山下長津田線」で、横浜市が定める「ゆめはま2010プラン」において、横浜都心・新横浜都心まで30分以内のアクセスを実現する幹線道路として位置づけられています。

この路線は、横浜市を放射状に結ぶ主要道路の一つであり、環状2号線、環状3号線（中原街道）、環状4号線といった環状道路と接続することで、市内の広範な地域を結びつけています。これにより、横浜市中心部から北西部方面への交通が円滑化され、地域住民の利便性向上に貢献しています。また、本路線は4車線（幅員22m）で整備されており、交通容量を確保しています。

整備状況と課題

山下長津田線の整備は、1994年（平成6年）から開始されました。現在までに計画延長の7割以上が完成していますが、一部区間では整備が遅れています。

特に、緑区白山一丁目から鴨居町にかけての区間（約1,510m）では、1994年から整備事業が行われてきました。2010年には、白山工区（約750m）が完了し、白鴨トンネルが開通しました。しかし、残る鴨居工区（754m）では、鴨居駅前の深刻な渋滞を解消するためのバイパス整備が進められていますが、用地取得の難航などにより、工事完了は大幅に遅れています。

当初、事業期間は2025年度までと見込まれていましたが、2022年8月の事業説明会で、2030年度まで延期される予定であることが発表されました。これは、用地取得や設計変更などの影響によるもので、全線開通までにはまだ時間を要することを示しています。

路線概要

山下長津田線の起点は、横浜市中区山下町の山下橋交差点です。そこから、吉浜町、片倉町入口、菅田、東鴨居中学校南側、市交通局緑営業所を経由し、横浜市緑区長津田町の東京都町田市境付近が終点となります。

この路線は、複数の箇所で他の道路と重複しています。例えば、新横浜通り、桜川新道、神奈川県道13号横浜生田線、菅田道路、神奈川県道109号青砥上星川線、旧大山街道などが挙げられます。これらの重複区間では、複数の道路の役割を担い、効率的な交通ネットワークを形成しています。

接続・交差する主要路線

山下長津田線は、多数の主要道路と接続または交差しています。具体的には、神奈川県道218号弥生台桜木町線、国道16号、横浜市主要地方道83号青木浅間線 (環状1号)、国道1号、環状2号線、第三京浜道路、都市計画道路羽沢池辺線、都市計画道路鴨居上飯田線、神奈川県道109号青砥上星川線、環状3号線 (神奈川県道45号丸子中山茅ヶ崎線 (中原街道))、環状4号線、東名高速道路、国道246号などがあります。

これらの接続により、山下長津田線は広域的な交通の流れを円滑化し、横浜市だけでなく周辺地域との連携を強化する役割も担っています。

まとめ

山下長津田線は、横浜市の都市構造を支える重要な幹線道路であり、横浜都心と北西部地域を結ぶ役割を担っています。整備の遅れはあるものの、全線開通すれば、交通の利便性向上に大きく貢献すると期待されています。今後も、工事の進捗状況を注視し、地域住民の生活を支えるインフラとしての役割を果たしていくことが求められます。

関連項目

日本の道路
放射線・環状線

外部リンク

* 横浜市道路局：幹線道路について > 山下長津田線

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