山口宏 (脚本家)

山口宏 - 脚本家・小説家

山口宏（やまぐち ひろし、1964年7月29日生まれ）は、日本のアニメやゲーム界において広く知られる脚本家および小説家です。彼は鳥取県米子市に生まれ、米子北高等学校を卒業後、アニメ業界へと進出しました。王道の作品から独創的なものまで、数々のプロジェクトに携わってきた彼のキャリアは、非常に多岐にわたります。

来歴と人物

高校時代に知人の赤井孝美と交流を深め、SF大会に参加したことが、山口のクリエイティブな出発点となりました。この際、彼は庵野秀明や前田真宏らと友情を築き、特撮制作にも関与。快速なネットワーク作りを通じて、樋口真嗣と出会い、さらにその後の彼のキャリアにおいて重要な転機を迎えることとなります。実際、樋口によると、山口はDAICON FILMの上映会で庵野に樋口を紹介したことがあるとされています。

山口は、映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』にアニメーターとして参加した後、編集プロダクション「スタジオ・ハード」にてアニメ関連の書誌を手がけました。そこで『月刊ニュータイプ』の創刊などにも関与。ゲームブックの執筆にも取り組むうちに、『装甲騎兵ボトムズ』での原作高橋良輔との出会いがアニメ脚本家デビューのきっかけとなります。

1992年、山口はスタジオ・ハードを退社し、友人たちと共にアニメ制作会社のゴンゾを設立。2001年にはゴンゾを離れ、フリーランスとして独立し、以降も多くの作品に名前を刻んでいます。

参加作品

山口宏は、数多くのテレビアニメや劇場作品に関与しています。1991年に『RPG伝説ヘポイ』で脚本を担当し、1994年から1995年にかけて『赤ずきんチャチャ』や、1996年には『新世紀エヴァンゲリオン』の脚本を手がけました。また、『機動戦艦ナデシコ』や『勇者王ガオガイガー』なども代表作として挙げられます。

彼はユニークなシリーズ構成や脚本に定評があり、『万能文化猫娘』や『アキハバラ電脳組』でも抜群のセンスを発揮しました。2000年代には『天元突破グレンラガン』や『ケロロ軍曹』でもその才能が光り続け、特に『ケロロ軍曹』では長期間にわたり多くのエピソードを手がける事となりました。

また、映画『いばらの王 -King of Thorn-』や『超劇場版ケロロ軍曹』など、劇場版アニメでも数多くのシナリオを執筆。OVA作品や特撮にも関与し、多角的な才能を発揮しています。ゲーム業界においても、その名は多数のタイトルで見ることができ、特に『新桃太郎伝説』や『時をかける少女』などでもシナリオが話題を呼びました。

影響と遺産

山口宏の作品は、独特な世界観とキャラクター描写が評価されており、次世代のクリエイターにも多大な影響を与えています。多様なジャンルを手掛ける彼の才能は、アニメやゲームファンに支持され続けており、日本のポップカルチャーにおいて欠かせない人物となっています。

その活躍は今も続いており、2024年には『SYNDUALITY Noir』や『Re:Monster』といった新作が控えています。彼の今後の活躍も、ファンにとって目が離せないものとなるでしょう。

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